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本当は下塗り作業から行ってもらい、左官仕事に多少慣れての
仕上げ塗りに入るという流れを考えていましたが、
結果として、下塗りは本職にお願いしたため、
施工当日は、初めの内は当然ですが、なかなか要領も掴めず、
施主ご夫婦は恐々の作業という感じで、
ペースもとてもゆっくり進む感じでした。

施工箇所は、和室と食堂の二部屋でしたので、
二日では終わらないかもしれないという危惧を感じつつも、
材料メーカーの担当者、そして私も加わり、
4人でひたすら作業を進めました。

仕上げ塗りと言っても、「下擦り」という作業をしてからの「仕上げ」ですので、
その「下擦り」の作業を経験することで、
全くの素人だったご夫婦も、段々と「コツ」を掴んでこられ、
一日目の夕方近くには、明日で完了できるという目処が見えてきて、
本当にホッとしました。

二日目は、ご夫婦と私の三人での作業でした。
私も用事で2時間程の作業しか出来ませんでしたが、
何とか無事に、ご夫婦お二人で夕方前には、
作業を終了する事ができました。

その作業の中、
施主の奥さんが、余裕が出てきたこともあって、
ご自分が作業をしながらも、
現場で働いている大工さん、左官屋さん、板金屋さんらの
職人衆の様子も目に入るようになり、
我が家のリフォームの為に、懸命に働いている姿に
本当に感激したとお話をして下さいました。

自分の家の工事とはいえ、
職人さんが働いている様子を傍で見るという機会も
一般的にはあまりないかもしれません。
まして、自分が作業をしながらという特別な状況では。

同じ〈作る〉という波長で、
奥さんは職人衆と共鳴をしたのかもしれません。

施主施工も、単にコスト的なメリットだけではないのです!!