11/6、ダライ・ラマ14世の「苦しみを乗り越え、困難に打ち勝つ力」と題した講演を聞いてきましたので紹介します。自分のメモの解読にとても苦労しました。なので多少の間違いはご勘弁ください。

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世界では人間が作り出した物による被害が増えている。この事から良き資質を高める教育が必要だと言える。それは倫理観。倫理観を高めるために、宗教に基づいて考える人がいるが、宗教を別として、倫理観について考えてみよう。正しい心の動機を考え、世俗的な倫理観が重要なのだ。他の人に役立つようになれ。そこまでいかなくても他人に迷惑をかけない事が倫理観に通じる。世俗レベルの倫理観達成にあたり、宗教を手段とすると、宗教に重きを置く限り、すべての人を納得させる事はできない。数多の宗教があるし宗教を持たない人もいるからだ。宗教に基づく倫理観では世界を救えない。世界の人を幸せにする、正しい倫理観に基づいた考えは社会、地域、家族で盛り上げ、世界の人を対象とした正しい倫理観を高める事が大事です。他者に対するやさしさ、愛と慈悲の心、健康を保つ事が個人の平和、家族の平和、社会の平和、世界の平和へと広がる。その達成のために教育がキーポイントとなる。教育はブッタや神に対するものでなく倫理観を高めるものだ。それが世界に対しての平和につながる。今は物や経済を強調しすぎているのではないか。自分の中の心が大事なのだが、おきざりにされ、そのような事から心の問題がますます大きくなっていく。そこで宗教を通してでなく倫理観を高めるべきと考える。キリスト、イスラム教徒等の中ではそれぞれの宗教を区別して考えている。インドには多数の宗教が信じられているが、すべての宗教を否定した哲学者達もいた。宗教を持つ人々は彼らを批判したが、尊敬もしていた。インドにはそんな伝統がある。世俗における倫理観はすべての宗教を等しく尊敬する気持ちが大事である。インドではそのように様々な宗教が共存してきた。私達の価値観を高めていくには個人が正しく生きていくことだ。例えばガンジーがいる。自分の宗教と他の宗教の共存は矛盾しない。近代教育では心の教育は今まで足りなかった。これを補っていかなければならない。例えば心を穏やかにするための訓練として瞑想がある。個人のストレスが減る、穏やかな家庭、人間関係、幸せな人生。近代教育で心を高めることができる。わたしは米国で億万長者なのに心に不幸を持っている人を知っている。物やお金で心の問題は解決できない証拠だ。心の平和は自分自身を高める事により達成できる。世俗的な倫理観を高めていくには3つのポイントがある。一つめ、共通の体験。例えば皆お母さんの愛情を受け育った。愛情を受けず育った人は心に不安を持っていることが多い。私の母は農婦だった。自分の心の愛と慈悲は母から貰った。ある時母にひどい事をした。肩車をして貰った時、右に行く時は右耳を引っ張り、左に行く時は左耳を引っ張った。そんなことをしても母は怒らなかった。二つめ、常識に基づき倫理観を解くこと。両親の愛情により心の信頼感が生まれる。米国は最も経済的に豊かな国である。でも首都のワシントンDCでも貧富の差が多き過ぎ不安定な危険な社会である。三つめ、研究に基づく裏づけ。20世紀後半まで体の研究がされてきた。一方20世紀後半から心の研究もされ始めた。心が健康だと体の健康に繋がる事がわかっている。世俗的な倫理観を高める事により健康になるのだ。女性の美しさは化粧によってでなく、内面の美を磨くことが大事で、一人の人間としての内面的美しさを持っていなければならない。内なる美しさを磨くのだ。すべての生あるものに対する慈悲と愛の心を。自分自身が透明感あふれる信頼関係、心の平和・・・。自身の心が穏やかで自信があれば、それは免疫となる。様々な困難に立ち向かうために、弱い免疫の場合ウィルスに侵されやすいが、強い免疫だと侵されない。強い精神力を持っていれば困難を乗り越えることができる。いつまでも悲しんでいるのでなく、悲しみを頑張る力に変えていく。楽観的に考える。慈悲の心の実行に際して、偏見を捨てなければならない。見返りも求めてはならない。本物の慈悲の心は自分の敵に対しても持たなければならない。

人類の未来は明るい。地震の被害は世界の終わりではない。温暖化により世界は終わらない。ひどい目に在ったという事はこれからも続く。70億人いつも誰かしら困難を抱えている so don`t worry。