2009年8月30日は日本にとって歴史的な日だという。第45回衆議院選挙投票の日だ。それにより内閣も決まり、国の三権の内、立法・行政が変わろうとしている。

 そもそも三権分立は権力の集中を阻止し、立法・行政・司法の3つの権力を分ける事で、国民の政治的自由を守るシステムという。その内2つの変化は、僕らが意識するしないに係わらず国の流れは大きく変わるであろう。

 これを建築に当てはめてみてはどうだろう。
それは・・どのような建築・住まいにするかの決断に似ている。設計者が軸となる家造り、大工さんが中心となる家造り、ハウスメーカーのカタログでつくる家造り、建築会社の営業が中心となる家造り、人任せの家造り・・・。

 設計者である小生、三権分立の建築・家造りを提唱している。
 それはクライアント・設計者・施工者を明確に分離した民主的な建築である。これはひとえに設計者の独立性確保の努力とクライアントの決断しだいであろう。

 ひとたび施工者を決めてからの建築では、設計者が施工者の下請けとなり、設計者の持つエネルギーを発揮する事が出来ず、施工しやすさ優先の建築と成りがちとなる。

 また、設計者になんでもまかせてしまうのも問題がある。時には作品・芸術性だけに走り、設計者が独走し、使い易さ・機能性がおざなりになるケースもあるだろう。

 もちろんおのおのに予算・建築費の問題も生じる。

 それらを解決するのは建築における三権分立だ。
クライアントも積極的に参加、設計者の立場、施工者の立場の意見がぶつかり、そのぶつかりのエネルギーが良い建築を生み出す。決して建築費だけの問題ではないはずなのだ。

 しかるに昨今、予算で悩むケースが多い。施工の立場からの意見もよーーく聞かなくては・・と思う今日この頃でありまする。