丹沢山を北に背負う、神奈川県足柄上郡山北町。秋に開催される丹沢湖マラソンも有名な場所。この山北町で、今年もさくらまつりが催されています。例年と違い、派手なイベントやフェスティバルは自粛されているそうですが、それでも桜は咲いています。「日本人の心」とまで言われる桜の美しさを、愛でることにやましい事など何もありません。人が綺麗なものを見て、綺麗だと感じられ無くなることの方が、よほど怖いことだと思います。

そんな山北町では、北関東大震災の被災者を受け入れる活動も行なわれています。これは他の市町村に見る行政主体の動きではなく、あくまでも民間レベルの活動のようです。

小田原市でも被災者の一時受け入れが行なわれていますが、行政が主体で動く場合、受け入れる入居施設は県営・市営・町営といった行政庁が運営管理する賃貸住宅に限られているようで、その施設に空きが無い場合には、体育館などに受け入れているのが実情です。小田原でも小田原アリーナと言う体育館を、一時的な宿泊施設として提供しています。

もちろん、体育館だって良いと思います。でも少し廻りを見回せば、空室のアパートや住宅がたくさん有ります。それらの建物には個人の大家さんが居るから、金銭的に負担を掛けられないという理由から、一時的な仮住まいに提供できないということも理解できます。でも、そこに解決策は無いのでしょうか? 他の市町村では、民間のボランティア団体が同じ発想から動き出し、家賃にあたる費用の捻出を、寄付で賄えないかと模索しているグループもあると聞きます。許されるかどうかは分かりませんが、ひょっとすると義援金の一部を、それに充てる事だって可能かもしれません。

寒さの緩み始める時期と言っても、それでも東北の寒さは厳しく、冷たい避難所の床に段ボールを敷いて寝る冷たさは、想像を超えている物ではないでしょうか。そんな非常事態に、セオリー通りの動き方だけでは対処しきれないことも有ると思います。

過疎化が進む山北町には、まだまだ堅牢で程度の良い空き家が、何年も放置されたままの状態で建っています。勿論、それにも所有者が居るのですが、そんな建物を上手く活用して、既に被災者を受け入れているそうです。こうした民間の知恵とフットワークの良さ、そして広いネットワークを駆使した活動が広がることを願っています。

神奈川県小田原市荻窪314正和ビルみなみ302
天工舎一級建築事務所
TEL 0465-35-1464
E-mail toshio0223@k-tantei.com 

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