先日伺った葉山の創作ギャラリー蓮RENと、一体で建てられていた葉山文化塾の建物は、全ての窓にカーテンではなく、障子が設けられていた。床から天井までの大きな障子は、両面に障子紙を張った太鼓張りになっていて、冬の陽射しを柔らかに室内に取り込んでいた。

この障子、今でこそあまり使われることも少なくなったが、一般の方が想像している以上に断熱と防音の効果が高く、かなりの優れものだと思っている。
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窓と適当な間隔を空ける事が出来れば、インナーサッシのように音と熱を遮ってくれる。
結露で悩む窓に設置すれば、結露対策に有効な場合もある。
またカーテンやブラインドと違い、閉めると隙間が無いので、その効果は高い。

また紙の持つ透過性は、和室のみならず洋室にも意外な効果をもたらしてくれる。
形状にはバリエーションがあるし、障子紙を工夫すれば、粋な使い方もできる筈だ。
採用される機会が少なくなった障子だが、家の設えを考える時に検討されてみては如何だろうか。

天工舎一級建築士事務所