リフォームプランで一番構造に影響を
及ぼす変更は、階段位置を替えること。

特に狭小の古い住まいを、
効果的にリフォームするためには、
急な危ない階段をゆったりさせる位置へ移動することが
必要な処置となりる場合もあります。

この場合に、必ず発生するのが梁の掛け替え。
階段というものは、上下階を繋いでいますから、
2階の床が空いた空間で上がっていくことになるため、
この部分の梁は掛け替えることになります。

2階梁1.jpg
掛け替える梁は、強度の高い松材を使用して
羽子板ボルトを併用して留めつけます。
さらに、その写真の奧には赤い鉄骨が見えますが、
これは、リップみぞ形鋼という凹型の
軽量形鋼を2枚合わせにして
ボルトで留める合成梁としています。
ここは、管柱があった壁の所を撤去して、
その柱を合成梁のウェブ(高さ方向)に利用しています。

210梁受け1.jpg
次は、2×4用の床根太210を3枚合わせにした
いわゆる枠組み壁工法用の梁して、
梁受け金物を介して取り付けた例。

梁鉄骨補強1.jpg
1階の下屋下の梁補強には、
H型鋼の鉄骨を直角方向に渡してサポートしたもの。
これは、長手方向に補強すると
梁の成(高さ)が大きくなってしまうために
こうした処理をおこなっています。

鉄骨梁のところどころにリブのようなタテ材が見えますが、
これは、鉄骨梁の成(せい/高さ)が少ない分、
たわみが出ないように、スティフナーと呼ばれる
補強プレートを溶接しています。

このように、リフォームの場合は
解体するまで不明の部分がありますので、
当初の設計で想定していても、
実際の構造の状況に応じて
より良い補強していくことが重要となります。

全体の補強のための構造計算を
まずおこなった上で、
必要に応じて、各部の対応をおこないます。

・リフォームの構造補強は現状把握から。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201010/article_21.html
・構造計算に基づく構造補強箇所のチェック。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201011/article_1.html
・無筋基礎の耐震化プロセス。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201101/article_11.html

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 ・・・どうも、ありがとうございました。

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