設計という仕事について。

特に一般住宅の設計について、改めて感じたことです。

まず、それぞれの方が用意した敷地があります。
それは先祖から引き継いだ土地かもしれません。
あるいは、最近家を建設するためにわざわざ購入した土地かもしれません。
いずれにしても日本のどこか、特定の場所に違いありません。その場所は平らなところでしょうか?少し斜面でしょうか?周囲の環境はどんなところでしょうか?街の中でしょうか?林の中でしょうか?環境に対するご家族の考え方はどうでしょうか?

また家の使い勝手に関して一人一人の必要なことがありますか?その家族だけの使い方がありますか?

このように考えて参りますと、家を建てる方の敷地に合わせ、環境に合わせ、一人一人の必要を考えての家づくりこそが本当の設計ではないか、と感じます。
決して既製品では間に合わせることは出来ません。
家は家族の器です。「幸福」という空気に包まれて暮らす家族の器です。ひとつとして同じではないということ、その家族だけのオリジナルがあってこそではないか、と思っています。