建材の世界では、毎年のように新商品が出現し、
その影で、ひっそりと廃番となる非常に多くの商品がある。

私も、外壁材に一部既製品を使用しますが、
目立たないシンプルなものほど、
廃番になっていきます。
クリアグレー21.jpg
16年前に建設した自邸兼アトリエの外壁は、
米杉板貼りに、モルタル素地仕上げ。
予算的に屋根は、カラー鋼板の予定でしたが、
知り合いだったタニタハウジングウェアさんから、
運良く商品開発したガルバリウム鋼板のクリアグレーを
テスト採用するお話しをいただき、
葺き上げましたのが、ガルバリウム鋼板の平葺き。
もともと、銅板屋根の歴史がある同社が、
http://www.tanita-hw.co.jp/product/md1-nm1%89%AE%8D%AA%8D%DE.html
ガルバリウム鋼板の商品をはじめて、
その中でも、一番いいなぁ・・・と、
私の目にも留まりましたクリアグレー。

通常、こうしたガルバリウム鋼板屋根の場合、
仕上げは、塗装色となるため、
どうしても、色味で選ぶしかないのですが、
ガルバリウム鋼板素地もありなのですが、
これは、結構ギラギラして好みの分かれるところ。
クリアグレー11.jpg
しかし、このクリアグレーは、
ガルバリウム鋼板に文字通りクリアグレー塗装を施し、
素地のガルバリムの素材が、感じられる。
しかも、その塗装に微妙な色むらがあって、
これが、金属板にない柔らかいまだら模様といいますか、
風合いを出してくれます。

ただ、やはりこの塗装というものは難しいらしく、
ケラバ端部の折りで、少し塗装が割れる現象が発生し、
我が家の屋根を経て、改良が施されましたので、
しっかりその役割を果たした、貴重な金型となりました。
A5外観1.jpg
均一でないことが、より自然に見えるというのは、
自然界に、存在するすべてに共通すること。
ところが、建材には、どうしてもその不自然な均一さが求められます。

もう、10年近く前に廃番となってしまいましたが、
その不均一さ、目立たない柔らかさ、
そういう所が一般には受け入れられず、
売れなかったせいなのでしょう。
gais0.jpg
いまでも、その風合いを保っている屋根材は、
私の住まいを優しく包んでくれています。
今の時代ならどうか・・・・・、と考えてしまいますが、
やはり、平均より3割程度良い商品じゃないと、
商品としては、GO!とならないんだろうなぁ。

すみません、最後はスティーブ・ジョブズの受け売りです・苦笑。

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 ・・・どうも、ありがとうございました。

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