末娘が小学校の社会科見学で某ハウスメーカーの

工場見学に行ってきたようです。

工程フローのイラストのレジュメがテーブルの上に無造作に置かれていました。

んー、なるほど。徹底的です。

あらためてこうして見ると私が関わっている「住宅建築」とは、

まったく縁のない違う世界のもののように見えます。


私が先達から教わったことは、

建て主に最大限の敬意をいだくことで、

その人格をデザイン技術者たる建築家という器に入っていただくことで、

真に建て主の分身としての「家」をつくることに腐心すべし、

ということでした。


オートメションで均一、画一、大量に家を作ろうとする

ハウスメーカーの価値観は私が当たり前とするつくり方と

根本的に違います。

ハウスメーカーの家の全てが高度に工業製品化されたものではないにしても

同じ価値観のうえに立ったものです。

住環境は完成品として与えられるもので創造するものではない、

とはなから思い込んでいる建て主にとっては、

好都合な選択肢なのでしょう。


私は娘に聞きました。

「それでどうだった?そういう家に住んでみたいと思った?」

「うるさくて、とても家を作っているようには見えなかった。」

それはそうですよね。ユニットを作っていたんですから。null