「おどる人形」みたいに書いてしまいましたが、正しくは「笑える まことちゃん・ハウス」ですね。
街並みにおける景観問題に、図らずも一石を投じてしまった漫画家の楳図かずお氏が、都市における景観論を語られています。

この話題に関しては、騒動になったばかりの頃にも書いたことがありますが、法的に建物の形状や色を規制する縛りが無い地域でのトラブルですので、十中八九、楳図さんの主張が通るだろうと考えていました。勿論、好きか嫌いかの個人的意見は別として・・・・・。

紆余曲折のゴタゴタの結果、楳図さんの主張が通り、希望する赤白のポーター柄に塗り分けられた「まことちゃんハウス」は完成するに至ったのですが、そのことを通しての景観論を真面目に語られていることに興味が惹かれます。でももっと興味を惹かれたのは、建物内部の様子です。
思っていた通りで、建物内部も赤・白・緑の三色でコーディネートされていました。それはまるでオモチャ箱の様でもあり、ディズニーの映画に登場しても違和感を覚えないような感じです。

でも私が一番興味を惹き、笑えたのはクローゼットの写真でした。
だって楳図さんのトレードマークとも言える、赤白のボーダーシャツが、ズラーっとハンガーに吊り下げられた様は、ある意味ギャグのようにも見えたからです。

誰しも一度は思った事があるかもしれませんが、私もスーパーマンの家には胸にSの字が書かれた、あの衣装が沢山吊り下げられているのではないか? バットマンは? デビルマンは? 古いところではビッグXの洋服はどうなっているのだろう? などと考えていた時期があります。まっ、ビッグXの洋服は伸縮性に優れた物だと、大人になってから知りましたけどね。

そのイメージどおりのクローゼットが、楳図邸にはありました。
それを確認するだけでも、一見の価値ある写真だと思います(笑)

真面目な話、景観問題とは主観と客観のせめぎ合いです。
そして主観は十人十色であり、客観の線を引く人たちもまた、主観の塊です。全員が納得する客観など、本当の意味では無いのかも知れないと考えさせられます。
その意味においては、けして笑い事ではない「まことちゃんハウス」でした。

“まことちゃんハウス”から景観を考える(2)、楳図かずお氏


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