鎌倉市、鶴岡八幡宮のご神木である大銀杏が倒れてから、3日目の朝を迎えている。
私が鎌倉に遊びに行ったのは、今から2年前の5月のこと。大勢の観光客でごった返し、本殿に参拝する人は大銀杏に見下ろされる階段の下で、警備の人に交通整理されていたことを思い出す。
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突然倒れてしまった大銀杏は、鶴岡八幡宮のご神木であると同時に、神奈川県指定の天然記念物でもある。ご親睦はどんな形であれ再生されるであろうと思うが、樹齢800年とも言われる木を再生させるには、新たな800年と言う時間が必要な気もする。再生とは、そういうこと。

一度無くしてしまった自然や環境景観は、おいそれとは再生出来ないことになっている。
だからこそそれを愛しみ、大切にしていくのだと思う。

ご神木を蘇らそうとする大勢の人の気持ちが、800年後に無事に再生された大銀杏を見上げる人たちの心に届くことを祈りたい。


天工舎一級建築事務所