ピサの斜塔を除いて、建物は真っ直ぐに建っているのが当たり前です。
ですが、ひと口に真っ直ぐ建てると言っても、建物の構造や形態によっては、そこに様々な技術が必要になるのです。その「真っ直ぐに建てる」ことに関連する工事で、有ってはいけない出来事があったそうです。

RC(鉄筋コンクリート)の建物を造るとき、床のコンクリートは一枚の板のように造ります。
この床をスラブと呼ぶのですが、このスラブで建物の強度を確保したり、上下階の音の伝播に配慮したりしています。マンションのような大きな建物の場合には、給排水設備や空調設備の配管が、スラブを貫通するような場合がありますが、この時にはスラブに穴を開けておき、そこに配管を通した後で、隙間をコンクリート等で埋めて処理をするのが一般的です。

これは下の階からの火災の延焼を防ぐためなので、基本中の基本作業ですし、この作業を上手に行わない設備屋さんが居ると、建築の監督さんは鬼のように怒ります。

【余談】基本的にスラブに穴を開けたいのは、配管を通したい設備屋さんだけで、建築にはあまり関係ないことなのです。これは大規模な建物を造るときに 建築・給排水・電気・空調 と、その工事内容によって分担が分かれ、その統括を行っているのが一般的には建築だという、組織の形態が分からないと、イマイチピンと来ない話かもしれませんけどね。

配管を通すとき以外に、唯一スラブに穴を開けるのが、建物の垂直を調べるときに使う穴。ここに錘の付いた下げ降りを通し、測量機械で測るのです。勿論、この穴も用が済んだら埋めてしまいます。
・・・・・・が!埋められていなかった公共賃貸住宅が発見されてのです。それも沢山。

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