昨年頃から、色々な雑誌、新聞などで『長期優良住宅』という言葉が頻繁に出るようになりました。

主にハウスメーカーさんの方で盛んですが。そもそも『長期優良住宅』とは何でしょう?

長期優良住宅とは、、

~日本では戦後、工業化の波、大量生産の施策を受け、より多くの住宅を供給する事を目的として来ました。結果、より早く、安価に、、あまり品質の良くない住宅が多く作られて来ました。

それにより、現在、日本の住宅耐用年数は、約26年。欧米の半分以下と言うのが現実です。

そこで、

~つくっては壊す」フロー消費型の社会から、
「いいものをつくって、きちんと手入れして、長く大切に使う」ストック型社会へ~

という理念の元、劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、可変性、バリアフリー性、省エネルギー性などの性能が、

国土交通省が定めた基準をクリアした住宅を『長期優良住宅』と呼びます。

この理念、非常に素晴らしいです。いよいよ日本の住宅品質は飛躍的に良くなっていくか?と思えてきます。

しかし、立ち止まって考えるとおかしな事に気づきます。

そもそも、日本の家は昔から長持ちしていたのです。

東海地方では、未だに80年、100年と立派に立っている住いがたくさんあります。

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天竜区、築80年

これらの住いは伝統工法の知恵、文化を活かした非常に優れた技術で出来あがっています。
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しかし、『長期優良住宅』では、これらの伝統工法の知恵は評価の対象になりません。

なぜ?


日本の家は、高温多湿の風土に対応して、『通気性』が非常に高く出来ています。木の家では、湿気・水分は大敵です。

通気の悪い住いを造ると、湿気が溜まり、結果柱・梁・土台などの重要な木材を痛めてしまう為に、

古来日本の家では無垢材、土壁等通気性の高い素材を使い、湿気をコントロールして来ました。
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天竜杉~加工前

ビニールクロス、集成材、サイディング、合板フローリング・・これらは通気性がありません。

従って、これらの材料は、日本の風土に合うとは言えません。⇒アイジースタイルハウスは決めました

しかし、『長期優良住宅』では、これらの素材、幾らでも使う事が出来るのです。
使用制限すらされていません。

本当になぜなのでしょう?

この続きは次回へ・・・