2010年 2月の記事一覧

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10年02月21日 08時36分24秒
Posted by: hashiken
温水路とは何だろう?聞いたことがない人もいらしゃると思います。秋田県の象潟上郷地区にある水路で水田のために段々に造られています、太陽の日射を利用して、鳥海山の裾野に湧き出す冷たい(通年7℃)水を稲作の為に、なんとか温めることはできないかと建設された水路です。今私達は太陽エネルギーを住宅に活用して、より自然な住環境を目指して頑張っていますが、昭和の初期、80年も前に始まったこの事業は、冷たい水を太陽で温めて稲の成長を助けようとゆう発想は、先進的でこの地域にパッシブソーラー住宅の遺伝子があったんだと感動します。目的にあった最善の方法を、緻密な観察と計画で協力して造る。当時進められていた発電所建設の保証金をその建設資金として集落の人々の手で行われたことも素晴しい。秋田で自然エネルギー利用しようとゆう精神は、過酷な自然を背景に持つ地域だからこそだと思います。自然エネルギーを建築物に活用する必要は、何処の以南の地域よりも大きくて可能性を秘めていることを実感します。
       以下の記事は美の国秋田ネットから引用しました。
温水路2.jpg
「秋田県由利郡象潟町の上郷地区では昔から鳥海山の冷たい雪どけ水をかけて米づくりをしており、長い間冷たい水に悩まされていました。大正時代の終わりごろ、地域上流に発電所建設の話があり、その補償金を雪どけ水を温めることに使おうと地域のみんなで話し合い、日本で最初の温水路を作ることにしました。以来、集落の人たちの賦役(ふえき)により、それぞれの集落から大勢の人々が出て、長岡・大森・水岡・小滝・象潟の五つの温水路を作りました。今のように機械(バックホウやブルドーザ)が無い時代に、全て人の力で、スコップ、クワ、もっこ等を使った大変な仕事でした。昭和2年から始まった工事は、昭和35年まで、5路線、総延長6kmに及ぶ大事業となりました。温水の効果やほ場整備事業等(栽培技術も進歩)により、以前は10アール当たり300kgだった収量は600kgも収穫できるようになりました。


10年02月16日 17時28分21秒
Posted by: hashiken
フードマイレージってご存知ですか?海外の食料品は、たくさんのエネルギーを使って運ばれて来ます。フードマイレージとは、食料品が運ばれてきた距離のことだそうです。たとえば国産の小麦を使ったパンを食べると、自宅のエアコンの温度を1℃下げるくらいのCO2削減になるということ、「フードマイレージ・キャンペーン」では、食べ物が運ばれて来た距離を測って、その時発生するCO2 100gを1POCO(ポコ)と定めて分かりやすくしています。意識して国産の食べ物を選ぶことで、自分が出すCO2を減らそうと言うわけです。ちなみに、さまざまな生活行為をこのPOCOに換算したのが以下の数値です。        ・テレビを1時間消すと 0.4POCO  ・使わないコンセントを抜くと 2.4POCO  ・3㌔を車でなく自転車にすると  3.3POCO  ・お風呂の水を洗濯に再利用すると 0.5POCO   ・ジャーの保温をやめると 0.8POCO  ・国産小麦の食パン一斤を買うと  0.35POCO       ・輸入小麦の食パンを買うと 1.45POCO 国産アスパラガス1本を買うと 0.01POCO  ・輸入アスパラガスを買うと  3.14POCO 国産品を買うことは同時にCO2の削減に貢献することが分かったと思います。建築産業の材料購入も同じことが言えます。地産地消は、建築材料を生産する企業にとっては受け入れがたいものがあるでしょうが、地場で産する材料を使うことは、運ばれる距離が少なく、CO2を減らして、かつ地域の活性化を促す良い方法だと思います。

10年02月09日 13時48分40秒
Posted by: hashiken
ウォーターフットプリントとは、何か?聞きなれない言葉です。朝のテレビでこの言葉の紹介がありました。各産業で生産されるあらゆる製品のライフサイクルに使われた個々の水の総量の推計値のことだと言います。地下水、河川水などのうち、どのような水が使われたかまでを推定するほか、空気中への蒸発量なども含めて推計値を算出するとのことで、2009年7月には国際規格化まで決定していて2011年末までには国際規格が発行されるみたいです。温暖化と共に地球規模で水資源不足が叫ばれており(相関関係がある)地球の一人一人が認識して行動すべきだと強く感じた次第。ちなみにいろんな製品のウォーターフットプリントを調べてみると、紙A41枚 10L 紅茶1カップ 30L パン1切れ 40L オレンジ1個 50L リンゴ1個 70L ビール グラス1杯 75L 卵1個 200L ハンバーガー1個 2400L Tシャツ1枚 2700L牛肉100g 1550L チーズ100g 500L 大豆100g 180Lと、Tシャツなどは考えもしなかった量に驚きます。工業製品の生産に使用する水も膨大ですが、世界の食料危機が叫ばれている今日、生産する為の水の確保が重要で、アジアでは40年で食料の需要が倍増する予測が出ていて、予測にそって食料を増産する為には、灌漑農地を47%、水の供給を70%増やす必要があるという。 日本は水資源が豊富で、”湯水のように使う”という言葉がある程ですが、日本だって例外でないことは、皆さんもご承知のとおりです。便器でも節水型があるくらいですから・・・。
我々建築関係者は、今読んだ事、目にした事を、設計や施工に生かすべきことは勿論の義務であるし、クライアントには、このデーターや世界の現状を示し理解を求めるべきだと思う
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