賃貸マンション・賃貸アパート、他にも貸家やテナンで店舗を営む方にも共通して言えることですが、消防法の改定により、既存建物にも火災報知器の設置が義務付けられました。

住宅の場合は、居室と台所、それに階段室の上にも設置が必要です。
3LDKのアパートなら、3つの寝室と台所の上、合わせて4つの火災報知器が必要になります。
火災を早期に発見し、被害を最小限にとどめることは、とても大切なことなのですが、ところでこの火災報知器(以下、火報と表記しますが)は、いったい誰が設置するのでしょう?

私は当然のように、建物オーナーが設置するものだと思っていました。
なぜって火報の設置とは、建物全体の火災の抑制と、安全の確保だと考えていたからです。
つまり《建物全体の安全性の向上》だとイメージしたからです。
個々の部屋に火報を設置することは、その部屋に住む人は勿論、上下左右の部屋に住む人の安全も含めての話であると認識した訳です。ところが、そうでも無いみたいなんですよね・・・・・。

それと言うのも雑居ビルなどの場合に、入居している個々のテナントが、それぞれに設置する場合もあると聞いたからです。試しにネットで検索してみると、「火報の設置費用は、家主と入居者の相談による」と、書かれているページが沢山あったのです。

もし入居者の負担で火報を設置した場合、退去時には当然持って行きますよね?
だって自分のだもん。エアコン取り外して持っていくのと同じでしょ?
セコイ、せこく無いの話はありますが、言ってる意味は分かってもらえる筈。

また、入居している部屋やテナントは良いですが、空室になっている部屋の火報は設置しなくてもいいのでしょうか?勿論、ダメだと思うのです。だって建物全体に対する、安全の確保なのですから。

アパートオーナーさんたちや、テナントビルのオーナーさんたちは、一体どんなふうに考えているのでしょう。正確なところを聞いてみたいです。

法律が変わり、都市が不燃化するのは良いことなのですが、そう言う細かいところも合わせて決めてくれると、迷わなくて良いのですけどね・・・。
ちなみにこの火報、安ければ一つ2000円ぐらいから、高いものだと5000円ぐらいする物まであります。4個設置したら20000円。まとまると、結構いい値段になるので、大変ですからね。


天工舎一級建築事務所
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