近所で工事中の、住宅らしき木造2階建ての現場がある。見知った場所、見知った建物の建て直し工事なので、前を通るたびに楽しみに眺めているのだが、ただ不思議なことが一つある。

上棟も既に終え、外壁の下地も出来上がるというのに、無いのだ・・・・・あれが。
あれと言うのは、建築確認表示板のこと。

建物の工事に着手する前に、確認申請の認可を受けることは周知のこと。その認可を受けた後で、工事現場には「この建物は認可を受けてますよ」という表示をする義務がある。それが建築確認表示板だ。 そこには認可をした日付や認可番号をはじめ、建築主・設計者・監理者や工事施工社名を表示しなければならず、A3版程度の既製品も数百円で市販されているが、ちょっとした建設会社なら自社でオリジナルの表示板を設置しているものだ。それを掲げることで近所にお知らせしている面もあるのだが、同時に施工会社のCMにもなるから。

今の工事現場では基礎の配筋検査も必要だし、上棟後の中間検査も義務付けられているので、その際に表示板が掲げられていないと注意される。が!その建物には見当たらないのです。なんで?

ひょっとすると道路から見え難い場所に掲げているか、人目に付かない場所に設置しているのかもしれないが、それでは意味が無い。まさか忘れているわけでも無かろうに・・・。そう言う、ごくごく当たり前のことが見えない現場は、違う意味で気になってしまう。地元のメーカー住宅の施工のようだが、他人事ながら早く掲げた方が良いと、気を揉んでしまうのです。


天工舎一級建築事務所