今から14年程前、東大阪市庁舎から南東方向に約800mの準工業地域で
見つかった不動産物件は、東西方向に長い羊羹型の土地で、南北方向に走
る2本の道路に挟まれ、西側道路と南北隣地境界線いっぱいに、屋根・壁
共にスレートで囲った工場が建っていた。
手に入れたクライアントは、この近くで、あらゆる看板の製作と施工をこ
なす敏腕経営者で、今回事業の更なる飛躍を目指し、既存平屋建工場の躯
体を残し、1階既存床面積と同じ規模のガータークレーン設備を伴う工場
を増設し、2階は事務所ほか諸室と看板製作に必要な原寸場からなる、S
造地上2階建、屋根・スチール折版葺、外壁・スチールパネル加工張によ
る、事務所兼用製作工場の増築工事である。


20131214-八光ネオン本社事務所&工場.jpg


特に敷地西側道路の向かいは、住居地域で、建売住宅が何軒か建っている
環境もあり、役所との事前協議申請の中で、公害対策課が求める、工場内
で発生する騒音に関わる道具・機器類の性能表示、防音対策等々の書類作
成に伴う担当者との折衝には、神経を尖らせたとの記憶が強く残っていま
す。小生にとってこの積み重ねが、生涯変わりのない「生きる道」であるように思う。