三木にある実大振動破壊実験施設「E-ディフェンス」でおこなわれた「長周期地震動による超高層建物の家具・外壁等への影響」実験を、全面的に協力している、兵庫建築士会からの呼びかけで見学してきました。
南海地震特有の海溝型長周期の地震動を、30階相当の部分切り出し実大試験体に3次元入力を与えたときの家具什器、カーテンウォール、ALCパネル、軽鉄下地吊天井への影響を見るというものです。
近畿各府県の建築士、研究者や建築関係者が見守る中、加振装置の起動が始まり実験概要の説明があり秒読みで加振が始まった。
40秒ほどしてから建物が揺れ始めるのが肉眼で確認でき、約1分くらいで左右に大きく揺れだし、建物内の家具は跳ぶように倒れた。次第に振幅は大きくなり最大で床位置の速度は194cm。揺れの方向も楕円をえがくように前後左右に大きく揺れ、高層部位の地震応答変位に近い振幅を発生させる積層ゴムが鈍い金属の摩擦音を立てながら生き物のようにうねっていた。4分半くらいは揺れが肉眼で確認できたが、実際に人がいたらまだ揺れを感じているのかもしれない。室内のシャンデリアが不気味に揺れている。6分程度で加振が終わり実験が終了した。(TSAA)