2009年 9月の記事一覧

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09年09月26日 16時16分29秒
Posted by: atelier105
お風呂です。

上清水の家浴室

水仕舞や排水、髪の毛などの処理を考えてユニットバスの下半分だけ使用しています。壁はモルタルに塗装。急勾配の天井は青森ひばです。このお風呂も24時間機械換気されています。そのせいか、この写真は竣工後9年ほど過ぎて撮っていますが、ひばにまったくカビ等見られません。もちろん家族の方の手入れの賜物でもあります。
この浴室の窓は南側を向いています。明るい日差しが入るお風呂です。
この家は普通の住宅地に建っています。敷地が約100坪と少々大きいとはいえお隣とそんなに離れているわけではありません。
でもバスコートがあるおかげで、このように外を見ながらお風呂に入ることが出来ます。このアングルでは見えませんが、青空も星も見えます。

つづいてトイレ。
あんまりトイレまで紹介する家もないと思いますが、あえて。・・見てほしいのは照明。
ガラスの手洗い器が照明になっています。完成当初はこれだけでしたが、やっぱりちょっと暗過ぎて、建て主さんが用意したのが左側の緑色した小さなランプ。

上清水の家トイレ

お風呂と一変して暗く、でもちょっと落ち着くトイレです。本は読めませんけど。

もう一つのブログ「ソファに座って」もどうぞご覧ください。
09年09月19日 09時34分30秒
Posted by: atelier105
1階に下りて、洗面所です。壁が120°ほどに折れているのは、この壁の反対側が玄関のニッチになっていて、ニッチの奥行きを確保する為です。この家では所々に斜めの線が出て来ます。階段もそうですし、キッチンの北側のカウンター、そしてこの洗面所。
斜めの線があると空間に流れが出て来ます。洗面所は小さな空間ですが、斜めの壁があることによって奥行き感が出ます。

上清水の家洗面所

左奥にバスコートへのドアがあります。

これがバスコート。お風呂の南側にあって、ブナの木が植えてあります。裸でここでビールを飲むことも出来ます。
上清水の家バスコート
09年09月05日 08時50分19秒
Posted by: atelier105
上清水の家LDK南

LDKの続きです。南側の窓とその下のパネルヒーターを見てください。

窓は巾1間高さが1.8mあります。真ん中2つがFixで両側が引違になっています。2階の部屋の場合窓が拭けるかどうか、デザイン的にカッコ良くても窓の掃除が出来ないとのちのち困ってしまいます。

最近デザイナーズハウスっぽい住宅がもてはやされていますが、軒の出もなく掃除も出来ない窓が多く見かけられます。設計者もそうですが建て主さんもその辺しっかり考えておかないとあとで後悔することにもなりかねません。

この家のLDKは2階にあります。でもFixの窓の外側には玄関と客間の平屋の部分があって屋根はほぼフラットです。その屋根の上で窓ふきが出来るので、Fixとしました。一番奥の引違はその屋根に出る為のものです。一番手前の引違サッシの外側にはもう屋根がないので、ここは風通しと窓ふきのために引違です。全部引違だと縦框の線がうるさくスッキリしないので中2つはFixです。1間が4っで4間、7.2mの巾の開口です。北国では大きな部類でしょう。

そして、その下の白い物がパネルヒーターです。その部分の拡大です。
上清水の家パネルヒーター

これも窓の下ずっと7.2mあります。実際は3.5mのが2本ですが。
これがこのLDKの暖房です。この家が建った当時はLow-Eガラスは一般的ではありませんでした。したがってペアガラスです。当地の冬の一日の最低気温は-7°程度です。この冷気が窓から襲って来ます。ペアガラスでも防ぎきれません。冷たい空気は下へと落ちて行きます。そうすると頭は暖かいけれど足下が冷たくなってしまうということになります。その冷気を暖め上昇させるために窓下の暖房は有効です。もちろんその他の壁や天井、サッシの断熱性気密性の総合力が高くないと、いくら窓下に暖房があったって意味がありません。

高断熱高気密についてさまざまな意見があり反対的な立場の設計者も多数います。でも、北国にこのようにおおらかで開放的な空間をもたらしたことは私にとって素直に喜ばしいことです。

つづく
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