濃尾平野は、洪積世(更新世)中期頃から始まった濃尾傾動地塊運動により、西に傾きながら沈降して傾動した盆地に形成されています。この盆地には、主に木曽三川が運んだ大量の砕屑物が西部ほど厚く堆積しています。したがって、尾張平野の東縁に分布する洪積台地を構成する洪積層や丘陵地帯を構成する鮮新統も平野の地下に潜り、西方に向かって深く沈んでいきます。濃尾平野の西端部の沈降の著しかった部分では、中期洪積世以降だけでも400m以上の厚さに達しています。
 平野の地下には、上部から下部へ、南陽層(完新統)、濃尾層・第一礫層・熱田層・第二礫層・海部累層・第三礫層・弥富累層(以上更新統)、東海層群(更新―鮮新統)が分布し、その基底には中新統が分布します。濃尾平野および周辺地域の層序と形成史と濃尾平野の地質断面図を別図に示すので参照してください。
別図についてはこちらのサイトをご覧ください。http://www.riverland.jp/aichi_ziban.html