人気コミックの「美味しんぼ」の連載の中(ビックコミックスピリッツ:2010/5/3号)で・・・・
「日本の家屋で木材を、それも国産の木材を使う率は恐ろしく低い理由のひとつは、日本建築学会が1959年に木造建築を否定したことにある」
ってな記述があったそうで、日本建築学会はその対応に追われて声明文というか釈明文まで出してます^^;
【日本建築学会・「建築防災に関する決議」について】これです。
「美味しんぼ」の中の記述は事実誤認なわけですね。

さてさて、上の建築学会云々は別として、建築基準法でも木造建築を禁止してる地域はあります。
防火地域内の一定規模の木造建築とか特殊建築物などの用途によって木造建築禁止の場合もあります。

で、それとは別に、上の建築学会の1959年の木造禁止決議ってのこの年。これは伊勢湾台風のあった年ですね。
名古屋は直撃だったものですから、その被害も甚大でそれを受けての決議だったのが上の建築学会の釈明文を読めばわかりますね。

当然ながら、直撃を受けた名古屋は、その後「名古屋市臨海部防災区域建築条例」を制定して、ここでも一部地域で木造建築を禁止しています。

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これの赤に塗られた第1種区域の中です。
数年前にニュースにもなった「イタリア村」はこの第1種区域の中にあって、それが建築確認と違い木造だったから全て解体になっちゃったわけです。既に「イタリア村」は破綻して運営会社もろごとありませんが。

ちょっと前に「国産材を使おう」でも書きましたが、日本の林業は今危機的状況です。今朝の日経新聞にも柱用丸太材の下落が止まらないって記事がありました。海の為にも山の為にも国産材を使いましょう!