大阪北部にある切畑農園に向かう。
 先日亡くなった金魚「テン」をオリーブの苗木と共に大地に戻すためだ。
思い起こせば約12年前、夏の風物詩の一つである天神祭りの宵宮、長女が夜店の屋台でゲットした小さな金魚2匹を持ち帰り、茶の間の片隅に小さな水槽を置き世話していた。娘が嫁いだあと、天性明るい妻と二人で、毎朝5分ほどで食べきる量の金魚用浮き餌をやり、水草が茎だけになれば補給し、水替えと清掃は年2~3回行うのが習慣でした。
2日ほど前に食欲が落ちてエサを残すようになり心配していた日の深夜、家内に起こされ水槽を覗くとテンの容体が悪化して水面に浮き上がり、朝方には水底に沈み安らかに息絶えていました。
跡継ぎのない小生夫婦は去年、先祖の菩提寺としてお世話になっている京都祇園にある建仁寺・塔頭・両足院の一画に去年開設された樹木葬で安らかに眠る決断をし、申し込んだ矢先の出来事でした。