本日は、雨の振る中、URが取り組む団地再生提案 ルネッサンス計画を見学。
老朽化した公団住宅を減築および増築によりストック活用の可能性や新しい住まいのあり方を提案。ルネッサンス計画は、東京と大阪で実施されているが大阪のプロジェクトでは、実際に確認申請を行い、今回のような取組みが実際に生じる場合を想定し、法解釈などの面でもさまざまな検証を行ったと聞いている。
改修の可能性をさまざまな視点から取り組んでいるため、今後将来においてそのまま現実化するものではないが、団地再生に関わる私にとっても一つ一つの検証は参考になる点が多い。建築の寿命については業務の中でも住民から一番関心を持って質問される項目である。
私見であるが、建築の寿命は建主が決めるものであり一元論的に答えられるものではないと考えられている。維持して住まいたいと思う時間が建物の寿命であると…。
さまざまな思いで計画された公団の団地も、まちの将来像を描かれていないため個々の事情に合わせた計画的また空間的な町とのかかわりが希薄な容積一杯のマンションが乱立するような建替えが依然として続いている。建物には、理由はさまざまであるが必ず寿命は訪れ将来建替えは避けれないのが現実であるが、地区計画と硬い用語を用いずとも、何らかの町の将来像を地域で共有できる環境整備が必要だと強く感じる。
維持するか、建替えるかのステレオタイプな選択肢以外の可能性として、ルネッサンス計画の今後が重要になると感じずにはいられない。
残念なことに、実験完了後は解体と伺った。せめて生活実証実験なるものを1~2年は実施してもらいたいのが本音である。
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