今日、8月6日は平和記念日だ。そう、広島に世界で初めて原爆が投下された日。
そして65年経った今でも、日本は唯一の被爆国である・・・・

事務所を始めてからもう20年以上経ったが、うちの事務所名のせいか年に1回程度「核シェルターの設計されてますか?」って電話がある。いやいや、想像は出来ても実際に核シェルターを見たことも無いんですよ。

で、その唯一の被爆国である日本での核シェルターの普及率(?)が今日のタイトルの0.02%らしいです。被爆国なのに、この数字はなんてノー天気なんだというご意見もあるかもしれませんね。ただこの数字自体、どうやって調べたんだ?って思う私ですが、私自身未だ見たこと無いですし、普及率が殆どないってのは想像に難しくありません。

が、日本にも「日本核シェルター協会」なるものがあるですね、これが。ここの理事長さんの会社である「(株)織部精機製作所」が実際に核シェルターを制作販売しているようです。内部はこんな感じだそうです。

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核シェルターといっても、核攻撃に耐えられるというよりは、放射能汚染から2週間程度命を守るという感じで、空気清浄機が重要なようです。同社のHPを見る限りでは、構造的にも至近距離ならば安全だとは書かれています。ちなみに、5坪ぐらいの核シェルターで1500万円ぐらいのようですね。他にも、群馬県の「安藤建設」なんかも施工されてるみたいです。

さて、核シェルターと言えば有名なのはスイス。米ソの冷戦時代にスイスは国がその費用の1/2を補助し、全ての建物に核シェルターを義務付けた時代がありました。ですので、1963年以降の普通の住宅にはみんな地下に核シェルターがあるそうです。でもって、ソ連が崩壊(1991年)し冷戦終結してしばらくしてから国民投票で個人住宅への設置義務は無くなってるそうです。もっとも、公共施設への設置義務は今もあるそうですが。ですので、人口的な面で見れば今でもスイスは普及率100%なのでしょう。国策として核シェルターを作ったもんだから、その維持管理費も大変なわけです。ですので個人住宅では物置にしたりワインセラーにしたり、ホテルであればこんな風にシェルターを客室として格安で使用したりしてるそうです。
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さて、核シェルターの必要性はともかくとして、地震国日本では防災シェルターは必要かと思っています。現実的に耐震的に問題のある木造住宅全てを耐震改修できません。ですので、既設の木造住宅の中に一部屋だけ耐震シェルターをこんな感じで入れ込み、命だけは助かる方法もあります。
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また、それも難しいということであれば、防災ベッドで守るってのも一つの手です。耐衝撃性と耐荷重の優れた天蓋付きベッドということですね。
市販されてる防災ベッドはこんな感じです。 (株)ニッケン鋼機製・介護用防災フレーム
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この二つの写真は、越谷市のHPからお借りしたものですが、防災ベッドに対して補助金を出してる自治体は多くあります。耐震改修を考えている方も、こんな方法もあるっていう事を参考までに。

ということで、平和記念日に。。。黙祷。