ドアの下枠(床に接している部分)を沓摺(くつずり)と言いますが
最近の住宅ではこの沓摺りがあるドアを採用する事は殆ど無くなりま
した。

室内換気を機械で行う事が多いためです。室内換気を機械で行う場合
換気の入口と出口と建物の気積の量を出して換気量の計算をするので
すが出口と入口を1部屋毎に完結する事は無く家全体で行いますので出
口である換気扇は1ヶ所か2ヶ所程で間に合う家が殆どです。

そうすると各部屋の空気を吐き出す出口が必要となりますので、
ダクト形式で換気を行う場合は別として出口の換気扇はトイレや納戸な
どに付ける事がある為に風の道を造る必要があるためにドアの下枠を無
くして床との間を開けて風の道を確保すわけです。
バリアフリー化と合わせての利用なので急に普及してきた手法です。

あるお宅に招かれた時、居間の椅子に腰掛けて話をしている時に風の音
が聞こえていたので今日は随分と風が強い日だと思っていたら何の事は
無く、排気量が多いためにドアの下の隙間から風が通るために音が出て
いた事が有りましたが、
空気量との関係をしっかりと考えた設計にしないといけないと気付かさ
れた出来事でした。