設計相談をしている時の事、地盤の話で、「ハウスメーカーに依頼して
地盤調査をした説明を受けて、N値(エヌチ)が5有りますので地盤は
5トン有ります。と聞いたので地盤は大丈夫です。」と答えられた事が
有りました。随分と乱暴な説明をするメーカーですね。とお話したので
すが。そもそも地耐力(地盤が5トン)とN値とは同じでは無い事の説
明が出来ていません。そして現在では単位が国際標準になったために
トン表示にする時は気を付けないといけないのです。まずはN値ですが
世界標準の試験方法の標準貫入試験という方法で、「ロッド(棒)」と
「おもり」と「ノッキングヘッド(おもりで叩かれる円筒状の物)」と
「スプリットサンプラー(土を採取する部分が有る先が尖った円筒状の
長い物)」の基本構成で、スプリットサンプラーが30cm入って行くのに
おもりを何回落下させたかをNで表してそれをその土のN値としている
のです。ですから土の種類によってN値の評価が変わってきます。とい
う事ですから単純にN値で地耐力を考えると大変な事になりますしN値
と地耐力は同数では有りません。住宅などの建物に採用している地盤調
査の方法はこのN値を算出する為のもっと簡単な方法のスウェーデン式
サウンディング調査で行っているのが殆どですから注意が必要です。
必ず専門家に試験結果のデータを見てもらう事をお勧めします。