2010年 6月の記事一覧

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10年06月28日 07時07分52秒
Posted by: macchan
厨房.jpg

限られた空間を有効に使うことは、
新築・リフォームを問わず重要なことです。
そんな中で、階段室の
上部空間というのは意外に盲点。

こちらのお住まいは、
広間奧に細長く面する厨房ですが、
その脇が階段室。
その階段室も南面となっています。

これは、このお住まいが店舗併用住宅であり、
店舗と住まいの構成上、
どうしてもこのような配置に。
ここでは、階段室から光と収納という2つの
重要な機能を切り取っております。

まず一つ目は光。
階段室側に設けた上下の開口部は、
上がFix窓、下が引き違い窓で、
階段室の低い部分が、通風のため
開けられるようにしてあります。

階段食器棚.2.jpg

その光を階段室側上部に
飛び出した食器棚の背面を
透明にすることで食器棚越しに、
また、その下の電子レンジ置き場の
熱抜きのための開口と併せて
最大限の光を取り込めるようにしています。

また、その脇には内部窓と
2箇所と階段室への引き戸、
この3つ箇所からも光を
取り込むようになっております。

階段食器棚.jpg

上が食器棚、下が電子レンジ置き場は、
ご覧のような状態で階段室の
頭の当たらない上部に
飛び出しております(白い壁の部分)。

さらに、その横の冷蔵庫置き場も、
階段室の上がり初めの
一番高い部分を活用しています。

但し、ここは2階の床をそのまま延ばすと
下で頭が当たってしましますので、
構造的に床を工夫して
4段目までの所に組み込んでおります。

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10年06月23日 06時08分58秒
Posted by: macchan
M邸ブリッジ1.jpg

AGC旭硝子のポリカーボネート改め、
カーボグラス。
軽くて、丈夫、地震でも安心なため、
内部の建具には、ガラスの変わりに
多用しております。

以前は、強化ガラスを使用していましたが、
これとて、割れてしまうことには変わりがないため、
最近は、すべてこのカーボグラス。

幾度となくビフォーアフターでも採用し、
AGC旭硝子のHPの使用例集にも
アップされております。
http://www.agc.co.jp/polycarbonate/siyourei.html

通常建具のガラスの代用として使用しますが、
もう一つ、床に使用する場合があります。
床を透明化することは、
その下部に光がとどくことになり、
光を効果的に住まいの内部へと導き入れられます。

T邸ブリッジ1.jpg

くぐり抜ける場合に、できるだけ床を薄くして、
床自体の存在を希薄にさせたり、
南側の通路状廊下(キャットウォーク)下の
暗がりを無くしたり、
小さい住まいの光溜まりの吹抜を
より明るくしたり、
住まいの様々な箇所で、活用されております。

これは、スノコ状の木材と
厚10mmのカーボグラスによって構成されています。

H邸ブリッジ1.jpg

こういう書き出しは久しぶりだなぁ・・・(苦笑)
今日は、ガンダムは出てまいりませんm(_ _)m
どうしてもぉ〜・・・という方は、こちらから。

<ガンダム関連の一連の写真集>
http://twitpic.com/photos/macchan22

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10年06月14日 07時36分02秒
Posted by: macchan
122210421640216117726.jpg

地球温暖化から夏の暑さは増すばかり。
人間の体温調節能力が追いつかなくなりつつある、
とこれは、熱中症経験者の談ですが・・・。

近頃では、様々な建物で屋上を緑化するケースが
増えておりますが、価格的には2~3万/m2もするので
おいそれとはいきません。
また、屋根下地共々計画をすればもっと安くはできますが、
では、既存の屋根でできることはないのでしょうか。

今回ご紹介する屋上緑化は、そんな方へ勧めのレシピです。
まず、前提としましては金属製の瓦棒屋根であること。
これは、一般的な金属屋根の多くで採用されている、
棒のような箱形の継ぎ手が等間隔で並んだ屋根のこと。

この瓦棒の上に、折板と呼ばれる同じく金属製の屋根材を
重ね置きすることでできるという代物。
折板とは、よく工場の屋根に使われている
舟底型に折れ曲がった屋根ですので、
皆さんの廻りにもすぐ見つかるはず。
この舟底をプランターとして利用します。

122210432467816416994.jpg

ポイントとしましては、この金属折板の中で、
内側に断熱材が貼り付けてあるものを利用します。
これは、金属だけでは屋根からの高温が
直接、中の土に伝わってしまい、植物には不適となります。
通常は、内側になる断熱材部分を逆さにして取り付けます。

底になる部分には、30φの穴を300mmピッチで開けて、
ネットを敷き込み、あとは水はけ用の小石などの鉢底石、
そして腐葉土を入れて完成です。
また、折板の舟底が表面に出る部分は、
断熱材が露出して、直射日光による劣化が早いため、
黒いネットを被せておくとよいです。

122210440860916213100.jpg

こうして出来上がった屋上緑化。
場所が、2階部分の下屋(1階屋根)ですと
2階から出て、水やりも便利ですからお勧めです。

2001年完成のK邸では、計画的にデッキの延長上に設け、
ここにイチゴを植えて、見事に収穫。
その後は、ネギ、プチトマト、アシタバなどの
家庭菜園となっています。

2005年、最初のビフォーアフター・清水銀座商店街の
甘味処・あさひやさんの店舗上でも活躍。
ここでは、折板の間にパイプを渡して穴を開け、
蛇口を捻れば、この中に水が流れて散水するという
お手軽な給水装置が加えられた進化系。

皆さんのお宅の屋根でも、
二役で楽しめる簡単屋上緑化&屋根断熱レシピ、
お試しになっては、いかがでしょうか。

122210444840716330118.jpg

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10年06月11日 06時55分44秒
Posted by: macchan
0623_01.jpg

そんな変幻自在のキッチンなんて、
本当にあるの?
これが、
あるんですよ。

ちょっとした工夫をすればいいんです。



まずは、食堂からキッチンを見た写真。

これだと完全に独立型ですね。

左の扉が引き戸になっていて、

右の不透明なガラス戸は、
実はアクリル板を使った建具で、

上に引き上げるようになっています。



それぞれの引き戸を全開すると、

立派な対面型キッチンに早変わり。

右の上引き戸の向こうにシンクがあり、

洗い物をしながら食堂との対話ができます。

0623_02.jpg


これはU字型キッチンですが、
このタイプのポイントを少々。


U字型の場合は、2つのコーナーが生まれますが

このコーナーの使い方に工夫が必要です。


システムキッチンでは、
回転式の網棚が付いたものを
持ってくる
ケースが多いと思いますが、

これって、実はコーナーの奥半分は使っていないんです。



ここでは、コーナーを特注のキャビネットにして

棚を奥まで造り、いつも使うものは手前に、

頻度の低いものはコーナーの奥にする

使い分けができるようにして、
めいっぱい内部を使っています。



0623_03.jpg

レイアウトは、中央の窓の前が調理スペース、
左手にレンジ、
右手にシンクという配置で、
こちらから食堂へ繋がっています。


中央右側にあるのが食洗機ですが、

このようなキャビネットタイプを使うときには、

シンクとの関係に注意して下さい。



つまり、食洗機の扉を開けたときに

シンクの前に立っている人と開けた扉が、

当たらない関係にすること。
現在は、スライド式が多いので、
この辺りは便利になりました。



確認するといえば、シンクの高さ。

これは、皆さん関心が高いので
まず、
ショールームで確認しますが

その時のポイントは、
靴を脱いでスリッパに履き替えること。


これって、案外気づかないことが多く、

女性の靴はかかとが高いのでご注意を。



この高さですが、現在は85〜86センチが標準ですが、

背の高い人は89〜90センチにすることもあります。

どちらか迷ったときは、高めの方を選ぶと良いでしょう。


慣れの問題ですし、腰への負担は確実に減ります。


とにかく、それぞれの人の身体スケールに

大きく影響されるキッチンは
収納量や面材の色、設備に気を取られる前に

是非、ご自分の体にあったものを
試着することをお勧めします。

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10年06月07日 05時16分49秒
Posted by: macchan
T外内観1.jpg

週末に無事引き渡しを終えました静岡物語2。
いつもながら、娘を嫁に出すような
気分ですとお話ししますと、
建て主さんは、大事に付き合います(笑)
これからはTさん色に染めてくださいませ。

昨年の3月の出会いから1年3ヶ月あまり。
打ち合わせを通じての
いろいろなやり取りが、
また、私の貴重な蓄積となっております。

静岡物語2は日本に5棟しかない、
信州カラマツ・アカマツのスタット材を
使用した国産材2×4工法で建てられ、
長野県の補助事業となっています。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201002/article_12.html

また、次世代省エネ基準、
断熱等級4で、住宅版エコポイント取得物件。

6年振りにおこないましたオープンハウスによる
住まいの見学会。
そのDNAは、浜松物語2010へと引き継がれ、
現在、机上のスケッチが重ねられております。

新たな家族との出会いと、
さらなる高いハードルが
私の闘争心をくすぐります(苦笑)

熟成された住まいの種は、
またどこかで花開く機会を
待っているのでしょう。

T厨房1.jpg

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10年06月06日 05時55分49秒
Posted by: macchan
エッシャー101.jpg

マウリッツ・エッシャーの絵画のような風景が
現実には起こりえる。
いわゆる遠近の目の錯覚を利用した
映像ですが、さすがにうならされます。

http://www.youtube.com/watch?v=hAXm0dIuyug&feature=player_embedded



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10年06月05日 05時45分34秒
Posted by: macchan
富士K邸1.jpg

8年前に静岡市内で設計した住まいの
奥様の友人同士のつながりから
出会いで始まりました、富士物語2010。

設計者を捜しておられた富士物語の奥様。
友人から、私の知り合いの家が、
気持ちの良い住まいだから、その人はどう?
という紹介から始まったといういきさつ。

既存住まいと主屋との関係や
将来の敷地分割を見据えて建物配置。

単に、住まいを設計するだけでなく、
建設プログラムも考えなければなりません。

私の住む静岡市とは桁違いに大きな富士山が
見えるというよりは、富士山のすそ野が
すぐ近くに位置する富士市。
新たな住まい物語のはじまりです。

そういえば静岡物語2は、
10年前に設計した住まいの
裏側に住まう方からの依頼。

色々なところで、色々な出会いの芽が
芽生えていることを感じます。

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10年06月03日 05時32分08秒
Posted by: macchan
0512_01.jpg

冬のサンルームは、 光だまりだったり

観葉植物の生育場だったり、
室内環境の延長として
気持ちの良い空間として大活躍する場所。



しかし、冬暖かいということは・・・・、

そう、夏はめちゃくちゃ暑いということ!

特に静岡のような所では

半端な暑さじゃなくなるでしょう。



今回はそれを上手く克服する例を紹介しましよう。

それにはプランニング上の工夫が二つあります。



まず、必ず二方向以上が外気に面する様にして、

この2つの面に窓を設けることです。

これにより夏場の通風を確保することができて、

暑さ軽減の役割を果たすことができます。



次に、サンルームとそれに続く部屋との間に

全開できる引き違い戸を設けておきます。

この全開でできるというところがミソ。


普通の引き違い戸では、

結局どちらか片方しか開かない。


これだと、空間を繋ぐ建具としては不十分。


0512_02.jpg

2枚の建具が壁面に引き込むことができれば

2枚分の空間で繋がることになります。


こうしたサンルームでは
木製建具で製作することになりますが、
これをガラス戸にしておきます。



サンルームとの間にこの建具を設けておくと、

夏場は、風景をそのままに

ここを外部として扱うことができます。



つまり、サンルーム内の窓は開け放しておいて、

それに続く広間との間にある

この引込式引き違い戸を閉めておく。
こうするとサンルームを外部として

切り離すことが可能になるでしょう。

0512_03.jpg


こうして設置したサンルームの実例。


左手が食堂、手前が広間。

つまり、L型に囲まれた空間の
隅にサンルームを設けています。



ここはすべて木製建具にして
両方とも
掃き出し戸にしてあり、

そのまま外のデッキに出られます。


外部から、そして、サンルーム内の見返し。


奥の広間と右手の食堂との境には

引込式引き違い戸があるんですが、

ここでは壁の中に収納させていますので

普段は建具の無い状態にできます。



さらに地震用の揺れ止めにスチールの

タイバーと呼ばれる水平ブレースを設け、

これをプランターの吊り下げ用に
活用していますので

上から緑を垂れ下がらせるのに便利。



また、サンルームの床はデッキになっていて

床下は、外部となっています。
こうした内部にも、外部にも扱えるサンルームですと
夏冬共用の使い方ができることになります。

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10年06月01日 05時34分35秒
Posted by: macchan
一連の住宅1.jpg

本日6月1日〜10日まで、ツインメッセ静岡
北館3階 第3小展示場でおこなわれます、
展示イベントに選抜され、
住まいの写真展示をおこなっております。

会期中は無休、入場は無料となっております。
期間中に、様々なアーティストが
静岡発のデザイン発信をしています。

一連の住宅2.jpg

・開催概要 gallery new wave 2010 〈財団法人静岡産業振興協会〉
・テーマ:過去と未来を“つなぐデザイン”
・名称 :gallery new wave 2010(ギャラリー ニューウエーブ2010)
・展示構成 :静岡市及び財団法人静岡産業振興協会主催事業開発製品、
      地元で活躍するデザイナー作品。
・会期:2010年6月1日(火)~10日(木) 10:00~16:00
 〈会期中無休・入場無料〉
・交流会:6月5日(土) 19:00~
・会場:ツインメッセ静岡 北館3階 第3小展示場
 〒422-8006 静岡市駿河区曲金3丁目1番10号
・主催:財団法人静岡産業振興協会
 gallery new wave 2010実行委員会
・プロデュース:日原佐知夫

・住宅リフォームの写真・図面によるポイント解説集は、こちら。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201005/article_15.html

・大改造!!劇的ビフォーアフター小島よしお編は、こちら。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201004/article_18.html

・大改造!!劇的ビフォーアフター内藤大助選手編は、こちら。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/200910/article_12.html

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