自分勝手なもので、自営の扉が開き閉じる迄の37年間、楽しみながらプライベートな時間を過ごすはずの読書・映画・コンサートの時でさえ、進行中の設計・監理・現場等々に纏わる難問が脳裏から離れることなく浮かび、心から痺れる感動を体験した記憶は、殆んどありませんでした。
サラリーマン時代、設計事務所のボスから忠告された記憶に残る一つは、「常に担当する仕事は公私の境界線を引かず深く考えることが、使い手(建築主)と作り手(施工者)の間に共感を与え、完成度が高くいつまでも愛される建築作品が誕生する」との教えを守らず、外に出るや気分転換とばかりに遊び惚けていました。
特に
小生の幾ばくもない余生で一年前ある人の紹介を受け、地元茨木市にある古刹・大念寺さん主催で月一回開かれる写経会は、何もかも忘れて一心に参加できる貴重な空間と時間になり感謝しています。