2011年 10月の記事一覧

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11年10月26日 06時09分23秒
Posted by: macchan
棟換気11.jpg
金属製屋根が多くなってきますと、
屋根裏の換気は、より重要となります。
屋根の上は、60℃近くまでになることもあり、
その熱環境は、そのまま屋根裏空間へ放射されます。

断熱材は、常に部屋内側へ設置しますが、
その天井と屋根裏の空間は、高温となり、
天井の断熱材設置不良や、気密不良がありますと、
夏型の結露である高温結露の原因となります。

この棟換気は、屋根形状や素材により、
製作することも多々ありますが、
やはり、屋根のトップのデザインもさることながら、
風雨対策には、万全を期さなければなりません。
なおかつ、屋根裏通気の出口ですから、
その基本がおろそかになってもダメなもの。

ここは、すごく気を使って施工するところですが、
今回は、何とか既製品を違和感なく一体化させることに注視。

いつもの落ち葉除け樋(すとっ葉゜ー)
http://www.tanita-hw.co.jp/product/md2-sid43.html
と共に採用しましたのが、
ガルバリウム・棟まど(タニタハウジングウェア)
http://www.tanita-hw.co.jp/product/md2-sid53.html

棟換気21.jpg
L=910mmをそれぞれの棟内に配置し、
そこを連結する方法は、板金屋さんに相談。
板金屋さんの秀逸な納まりによって、
既製品とは思えないほど、スッキリと合っています。

換気量の不足分は、十分すぎる大きさの換気ガラリを
入母屋妻壁の米松横桟の中に納めて、さりげなく。
設計と施工の見事なコラボレーションです。
妻換気ガラリ1.jpg

前回の屋根換気の入口デザインは、こちらから。
屋根裏換気の入口デザインと省エネ。
http://atelier-m-architects.at.webry.info/201110/article_20.html

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11年10月20日 08時19分08秒
Posted by: macchan
K軒裏01.jpg
住宅の屋根は、全体が見える所と
部分が見える所があります。

この部分が見える所、
これが実は、屋根以上に目に停まり、
住宅の雰囲気を決めてしまう軒裏・軒先でしょう。

断熱等級ばかりが目立ちますが、
それと同時に、日射侵入率ηも重要。
それは、窓のペアサッシによる断熱化と共に、
庇による遮蔽が欠かせません。

外部の簾や緑のカーテンが有効なように、
古来から、そういう工夫がありましたが、
いままさに、そうしたことが再認識され、
数値化されて、住まいの省エネをサポートしています。

その屋根の深い庇、そこには屋根裏換気の
外気の取り入れ口でもあります。
この通気がなければ、その省エネも成り立ちません。
屋根裏に溜まった熱気が、内部環境に影響し、
また、高温結露の原因にもなります。

通常は、穴の空いたケイカル板を適度に設けて、
それ以外を、既製品の軒裏材で、が一般的。
私の場合は、木を張ることが多いのですが、
ときには、OSB合板も使用します。
合板で大丈夫?という気もするでしょうが、
自邸でも実践していますが、15年経っても問題ありません。
その辺りは、また次の機会に・・・。

軒裏通気11.jpg
軒裏に張る木は、米松板厚10mmが多いですが、
これに、ステンプルーフ(コシイ)という
撥水性の高い防腐防虫の保護材を塗布します。
http://www.koshii.com/sp/

もちろん、防火性能を考えて
その下に、耐火板厚12を併用しています。
こうした軒裏では、既製品の通気口
というわけにはいけませんから、
防虫用のサランネット(網戸材)の上に、
アルミパンチングメタルを米松材で留め付け、
軒裏の質感と一体となった通気口を製作しています。

住まいの質感はそれぞれで、
これは、ちょっと上級仕様とはなりますが、
その住まいの質にあった軒裏造りです。
軒裏通気21.jpg

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11年10月19日 06時39分30秒
Posted by: macchan
k床断熱材1.jpg
先日、飛び込みの営業マンが、
高性能断熱材の商品説明に訪れました。
その誰でも知っている大手メーカーの断熱材、
熱伝導率λ=0.019W/mk・F種に相当するという、
トンでもない高性能。

で、その製品の既製品サイズを聞くと、
厚み毎に3'×6'(910×1820)版の1種類。
これは、どういうことを意味するかといいますと、
大工さんが、すべて現場カットするということ。
つまり、寸法を測りながら、電動ノコでカット。

T床断熱材1.jpg
最近の床根太は、根太レスという剛床が主流。
これは、90×90の大引きを、
910ピッチに並べるという構造方式。
そうなると、間に入れる断熱材は、
910mmー90mm=820mm。

つまり、3'×6'版から、常にカットした残りの90mmが
捨てられるということ。これは、環境にも優しくない。
せめて、910ピッチ剛床用に、内巾820mmの
既製品は、欲しいところです。

やはり、大工さんがカットする場合には、
すべて、床下にピッタリはめるというとは、なかなか難しい。
そのため、現場で、一部のやり直しの
指示をすることもあります。

配管-断熱材71.jpg
担当営業マンは、目から鱗が落ちるようなことを言ってましたが、
やはり、『事件は、会議室ではなく、現場で起きている』

最初の写真は、富士物語2011の剛床への
断熱材施工・熱伝導率λ=0.038W/mk・C種
厚80mmのポリスチレンフォーム断熱材の施工風景です。
大切な設備配管廻りもピッタリと納めます。

他の住宅でも同様の納まり、
つまり、断熱材設置前に床下の配管を
事前に施工しておくことで可能となりますが、
そのためには、事前に配管位置をチェックして
図面化し、現場で打ち合わせをしておくことが必須となります。
K給排水位置1.jpg

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11年10月18日 07時40分18秒
Posted by: macchan
Kuセルロースファイバー11.jpg
断熱等級4による省エネルギー基準を確保するために、
http://www.flat35.com/tetsuduki/flat35s/energy.html
富士物語で選定した断熱材は、
(株)マツナガによるセルローズファイバー断熱材。
古紙を100%再利用した断熱材です。
http://www.ms-matsunaga.jp/insulation/index2_2b.html
熱伝導率λ=0.037W/mk・C種に相当します。

こうした断熱等級4(最高ランク)の採用は、
もはや、当たり前の世の中です。
ただ、その数値だけに目を向けがちですが、
重要なのは、現場施工の場において、
その性能を確保する施工ができるかどうかです。

Kuセルロースファイバー21.jpg
今回は、壁内は吹き込み施工、天井は積もらせ施工、
小屋裏廻りのタル木部分は、吹き込み施工と
それぞれに部位にあった、施工方法を選択しています。
・吹き込み施工:
http://www.ms-matsunaga.jp/insulation/index2_3a.html
・積もらせ施工:
http://www.ms-matsunaga.jp/insulation/index2_3b.html

Kuセルロースファイバー31.jpg
また、このセルローズファイバーの吹き込み施工には、
シートバリアを設置しておこない、
60±5kg/㎡という施工密度が確保できるため、
遮音性能も上がるという副次的なメリットがあります。
これは、私の別件の住宅での、
遮音性能確保の現場でも、実証済みです。

Kuセルロースファイバー41.jpg
施工精度とも相まって、
azbil・山武のセントラル冷暖房・きくばり
を採用する富士物語を支える、縁の下の力持ちです。
http://www.azbil.com/jp/product/kikubari/index.html

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