2009年 5月の記事一覧

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09年05月30日 18時41分55秒
Posted by: atelier105
居間全体を見た写真です。建築雑誌に載った写真で完成して数ヶ月の時のものです。雑誌に載せるために見苦しいものは皆隠したのが懐かしく思い出されます。



ブリッジを渡った奥が食堂その左側が台所です。真ん中に階段があってその向こうが玄関です。階段の背にブロック壁が立ち上がっています。
床は無垢のスギです。壁と天井の白い部分の仕上は石膏ボードにペンキです。居間の天井は2階の床の根太が表しになっています。階段をまわり4隅に丸い鉄骨の柱があります。子供達が小さい時はこの柱に登って遊んでいました。
階段はピンクと黄色の一段一段が引き出しになっていて、ビデオテープがピッタリ入るように設計しました。奥行き80cmもあるので収納量はばつぐんです。現代の箱階段ですね。
ですが今はビデオテープを使うことが無くなり、古いテープがどっさり入っています。時代はあっという間に変化してしまいますね。当時まさかHDDに録画する時代が来るなんて想像もしませんでした。
話を戻します。階段やキッチン、洗面台など造り付けの家具として設計してますので、同じ色の組み合わせで出来ていて、デザインとして統一感があります。無垢のスギの床も足触りが良くて、スギは柔らかくてどうかと思いましたが、もちろん傷はすごくつきますが、それよりも感触や暖かみでスギにして良かったと思っています。
ちなみに食堂のテーブルは無垢のブナ材です。

つづく

このブログは毎週土曜日更新です。


09年05月23日 21時30分36秒
Posted by: atelier105
こんどは家の内部です。

食堂から居間方向を見た写真です。季節は冬。左側の窓の下が地下への階段になっています、真ん中の居間へのブリッジをはさんで右側が地下の壁から続くブロック壁になっています。


冬は太陽高度が低いのでブロック壁の下の方に太陽光が当たっています。


ブロック壁の表面に温度計を当てて測ってみたら32°もありました。この時の外気温は+3°でした。


この家の建っている秋田県大館市は秋田県内陸北部ですので、冬は曇り空がおおいのですが、それでもこのように晴れる日もあります。その熱をすこしでも活かそうという魂胆がありました、しかし、そうはいっても曇り空が多いのはいかんともしがたい事実です。そこで、この家ではストーブの熱を100%以上活かしたいと考えこのようなデザインにしました。

左側のガラス面はペアガラスですが(この家を建てた当時は現在のようなLow-Eガラスはほとんどなかった)冬ガラス面の内側は冷やされます。冷やされた空気は階段部分から地下室へ下ります。そしてストーブのよって暖められ、こんどは反対側のブロック面にそって吹き上がります。そしてそのまま2階へと上って行きます。(断面図も参照しながらご覧ください)その時、ブロックに熱を蓄えます。
その熱が夜就寝時にストーブを止めてからじわじわ放熱されます。そのため急激に温度が下がらず、朝起きた時で16〜7°をキープしてくれています。

以前ブロック壁はトロンプウォールとしていないのかとコメントをいただきましたが、そのような意味合いもありますが、どちらかというと、家の熱容量を少しでもあげて、かつストーブの熱を蓄熱させることを狙いました。これがもっと冬の太陽が期待出来る地域でしたら、また違ったデザインになったと思います。

建築のデザインは地域性に密接に関係していますね。

つづく   このブログは毎週土曜日更新予定。
09年05月16日 20時45分48秒
Posted by: atelier105
このアトリエ兼住宅はパッシブソーラーハウスでもあります。パッシブソーラとは太陽の熱等自然のエネルギーを機械に頼らずに建築的に工夫して取り入れて利用することを意味しています。反対に機械を使って積極的に利用するのをアクティブソーラーといいます。なにがこの家のパッシブかというと、まずはこの環境です。これはこの場所を選んだことで、すでにパッシブになっています。写真をご覧ください。ほぼ同じアングルの夏と冬です。


雑木林の木々が木陰を作っています。実はこの写真は家が出来て間もないころのものです。現在はこれほど木は接近していません。ですが、木の蒸散作用で夏はやはり付近よりずっと涼しく感じられます。



そして、冬です。
雑木林なので木々は葉っぱを落とし、お日様が一杯家に入ります。


この太陽の熱を最大限利用するために南側にはおおきな開口を設けてあります。ガラスはペアガラスです。

夏の写真をよく見ると勾配屋根にルーフウインドウがついて、それが開いているのが分かると思います。
建てた当時あまりに木が鬱蒼としているので、南側からの光はほどんど期待出来ないということで、屋根に大きなルーフウインドウを3つ付けました。前の断面図も見てほしいのですが、地下からこのルーフウインドウまで吹抜けでつながっています。夏は暑い空気がこのルーフウインドウから排熱され、それによって地下の涼しい空気を誘引されることを期待して設計しました。ほぼ期待通りの効果が出たと感じています。

このブログは毎週土曜日更新予定です。
09年05月09日 19時10分17秒
Posted by: atelier105
全体の様子を模型を使ってお見せします。(模型は図面より全体像がわかりやすいと思います)
南西側から見たところです。西側の壁は内部の関係をより理解しやすいように外してあります。



左側が道路(北側)です。南に向かって傾斜している土地です。このおかげで南に開口のある地下室が出来ました。
一般的には傾斜地は基礎工事などで予算的に高くなってしまうと考えられると思いますが、ここでは逆に基礎を高くして部屋が出来てしまうと考えました。もちろん通常の基礎工事よりは工事費がアップしますが、このような土地で土盛りをすると、それだけで一部屋つくるほどかかってしまいますし、なにより盛り土した土地では地盤に不安を生じます。

地下室は出来て住んでみると想像以上に快適でした。設計した時点では湿気が強かったりするんじゃないかとか、正直一体どんな具合になるか少々不安でした。しかしそんなこともなく(夏はやはり1、2階よりは湿度が高くなりますが)それより、夏は全くエアコンが必要ない程涼しく(1階より3〜4°は低い)、冬は暖かく(ストーブがありますので)、そのため長女はここが年中定位置になってしまいました。
悔やまれるのは、こんなに快適ならもっと広く造れば良かったということ。地下室はストーブのある部屋は7、5帖、その奥に4.5帖の物置スペースとなってます。

この地下室は外断熱されています。そのため、冬ストーブを消してもコンクリート躯体に蓄熱された熱がゆっくりと放出して一気には温度が下がりません。その熱が吹抜けを介して1、2階に及びます。

次回に続く
09年05月01日 15時50分38秒
Posted by: atelier105
全開アトリエ紹介の続きです。題名はこの家のタイトルとして公表している上記に変更です。
今回は断面図。


断面図は家をある位置で垂直にぶったぎった図面です。水平にぶったぎった図面が平面図。
平面は割と理解しやすと思いますが、断面図は一般の方はなかなかイメージがつかめないようです。
断面図では高さ方向がどうなっているのかを表しています。

左側がアトリエになっています。図面の左側と右側で地盤の高さが違っていて、その結果右側に地下室が出来ているのが分かると思います。(前回の平面でも説明しましたが)左側が北で右側が南方向。

家の玄関は1階にあるので、玄関から入って居間を通ってベランダ側へ進むと2階の高さになっているのは初めて来た人には驚きのようです。
この絵では光や熱をどう取り入れて、どう活かしているかを説明しています。

建物外周のピンクの部分が断熱材。オレンジの線が光や熱の動き、緑の線が換気の空気の流れを示しています。

地下室に灯油のFFストーブが1台あります。このストーブ1台で住宅側の暖房をほぼまかなっています。ほぼ というのは脱衣室にパネルヒーターがあり、それも多少の暖房に貢献しているので ということです。

冬、日中晴れた日は南の窓から日射が入り、地下室のコンクリート壁や、その上のブロック壁に日が当たり熱を蓄えます。それとストーブの熱も同じようにコンクリートやブロックに蓄えられます。この熱が上昇して吹抜けから2階まで登って階段から降りて来ます。このようにして住宅側では家全体に熱がまわるような平面や断面計画でストーブ1台での暖房を可能にしています。
当方のホームページで写真でご覧戴けるとさらに判りやすいかと思います。

今後は毎週土曜日更新予定のつもりです。・・・つもりですので・・・出来ない時もあるということで・・・
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