リフォーム工事を手掛けている知り合いから、こんな質問をいただいた。
「24時間換気って、絶対必要なの?」
むむむ、なんと返事をしようか、一瞬悩んでしまいました。

まず基準法的に言えば、住宅における24時間換気は義務化されているので必要です。
これは工事の新築、増改築を問いません。
室内における化学物質の濃度を、換気することによって下げ、健康被害を無くそうと考えられたものだから。つまり基準法的に言えば「必要です」と言うのが回答。

ただそのリフォーム屋さんが言うには、リフォームと言っても壁のクロスを張り替えたり、床のフローリングや畳を新しくする程度のリフォームで、許認可は必要ない程度なのに、それでも必要か?と、いう意味だったようです。つまり早い話が付けたくないのよ、 ということらしい。

そこで、こう聞き返してみました。
「火災報知器の設置も義務付けられていますが、それは設置するのですか?」と。
返事は設置するとのこと。
理由は値段が安いことと、設置しておいた方が万一の際には安全だから、だそうです。

矛盾してる・・・・・・、いや、矛盾してないか・・・・・・・、いや、やっぱり矛盾してるな。

住み手に対する安全を考えるのなら、火災報知気も24時間換気も同レベルで必要でしょ?
基準法や消防法では、両方とも設置が義務付けられているのだから。
(火災報知器の設置は消防法の決まり)
この部分を指せば、言ってることに矛盾がある。

でも火災報知気の設置は、1個2~3000円程度の費用で済む話。居室と階段、台所に設置すればいいのですから、多く見積っても6個か7個×2~3000円のこと。

ところが24時間換気の場合は、そうはいかない。
全部の居室に対する換気が必要なので、30坪ぐらいの広さの住宅なら、ざっと15万から20万円は掛かる筈。それも新築での話であって、工事が遣りにくいリフォーム工事の場合なら、ひょっとすると、もっと掛かることになる。つまり予算を安く上げたいと考えるならば矛盾は無い。

許認可の必要の無い工事であると言う前提の上で、住み手が望んでいない24時間換気を、工事に含むのか含まないのか? 総額が高くなる分、悩ましい気持ちはよく分かる。
でも!ここで悩んじゃいけないような気がすると言うのが、私の結論! つまり24時間換気は設置しましょー! と言うこと。

火災報知器の設置も24時間換気の設置も、共に住み手の健康と安全を思えばこそのこと。
そこをキチンと説明し、設置するのが良いでしょうと、お返事したのですが、納得したようなしないような。渋々と、「それじゃあ言うだけ言ってみるよ」といっていましたが、さてどうなることやら・・・・・・。


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