すばらしい写真があります。2009年6月11日 読売新聞朝刊の全面広告として掲載された 三井本館80周年記念の三井不動産の企業広告に使われたこの写真です。三井財閥が 関東大震災の復興をめざし 当時の最新技術をつぎ込んで 東京丸の内に建設中の三井本館(昭和4年竣工)の工事にたずさわっている人たちです。
「ずっと残っていくものには 思いが込められている。そこにたずさわった人たちの 熱い思いが込められている・・・」と語りかける言葉が添えられています。
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この写真を撮ろうと思った人の「工事にたずさわる人たち全員の思いを残したい」「一人たりともはずすわけにはいかない」という気迫が感じられますし こちらを見つめるこの大勢の人たちの「工事にたずさわる誇り」「託された技術・技能の自負」「やりとげる強い意志」が「熱さ」となって伝わってくる とてもすばらしい一枚です。古い建物を見るとき「近代化遺産」の写真を眺めるとき こういう「思い」を持った人たちがいて 同じような写真がきっとあるのだろうなと いつも思います。