2010年 3月の記事一覧

«Prev1Next»
10年03月22日 20時12分54秒
Posted by: moriken
健康維持増進住宅シリーズ 6
シックハウス症候群の実態調査に関する報告をお届けします・

日本においてシックハウス問題が顕著化してから十数年が経過し、
被害の深刻さと社会関心の高さから、2003年7月に建築基準法
が改正され、ホルムアルデヒドを含む建材の使用制限と機械換気
システムの設置が義務付けられました。

健康維持増進住宅委員会では、宮城県内のシックハウス住宅にお
いて、8年間に渡る調査を行いました。調査結果をもとに化学物質
汚染の実態について調査報告が行われました。

①シックハウス住宅で多い室内汚染物質
 60軒以上の住宅で調査した結果、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
 TVOC(総揮発性有機化合物)の濃度が高かった。それぞれ一般住宅
 の2倍~3倍、ホルムアルデヒドは6倍の濃度が測定された。

②築年数と化学物質濃度
 大きな傾向として、化学物質濃度は年とともに減少する。
 ホルムアルデヒドは6年程度で指針値、TVOCは2年程度で目標値 
 に達している。

③化学物質濃度とシックハウス症候群発症の関係
 シックハウス症候群を発症した人と自覚症状のない人の住宅における
 化学物質濃度の比較を行い、トルエン、キシレン、p-ジクロロベンゼン
 濃度が高いことが分かりました。シックハウス症候群の原因としては、
 これらの物質が大きく関与しているものと推測でき、問題視されている
 ホルムアルデヒドだけが原因ではないことが分かります。

④症状の変化
 シックハウス症候群の発症者の追跡調査の結果、自然に症状が改善
 方が大半を占め、20%程度の方は症状が持続又は悪化しています。
 症状が持続している住宅では化学物質過敏症の疑いがみられ、微量
 の化学物質にも反応してしまっていることが推測されます。
 症状が改善した住宅でも、新たな家具の持ち込みなどで再発を訴え
 る居住者も多く見られます。 

⑤シックハウス対策
 シックハウス患者宅で行った最も効果が現れやすい対策は「換気」
 です。次に「薬品・家具などの除去、持ち込む際の配慮」が効果あり、
 その他「空気清浄機」「食事療法、薬の服用」「掃除」などの対策で
 効果があがっています。


一級建築士事務所 森建築設計:http://www2.odn.ne.jp/m-ken/
神奈川県川崎市中原区等々力17-5 tel:044-744-1596

1日1回、これをクリックだけして頂くだけで、励みになります。(^^)
にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ人気ブログランキングへ
10年03月17日 12時34分51秒
Posted by: moriken
null
健康維持増進住宅シリーズ 5
今日は「アレルギー性疾患と住環境」の関係について解説します。

①アレルギー疾患率が上昇
 児童のアレルギー性疾患の有病率が全国的に上昇しており、10年前と比べて2倍にまで増加しています。
②二人に一人がアレルギー性疾患を示す
 全国の小学校4,5年生を対象に実施したアンケート調査によると50%の児童が何らかのアレルギー性疾患をあげています。有病率でいうと「アレルギー性鼻炎」33.4%「アトピー性皮膚炎」15.5%、「喘息」12.3%、「アレルギー性結膜炎」9.8%などの有病率が高くなっています。
 アンケートにおいてアレルギーの原因として回答の多かったのは花粉・ハウスダスト・ダニです。
③影響が大きい”湿気”
 上記のアンケート結果を分析した結果、アレルギー性疾患と居住環境との関連性について下記の要因が確認されています。
 ・遺伝的要因と気道過敏症や花粉症などとの関連
 ・工業地域における喘息との関連
 ・開放式ストーブと花粉症および何らかの症状との関連
 ・子供室の湿気と全てのアレルギー性疾患との関連
 ・居間お湿気と気道過敏症との関係
 ・結露と何らかの症状との関係
 ・カビと全てのアレルギー性疾患との関連

 以上のことから、湿気が多い状態が結露やカビの発生を招き、その結果として児童のアレルギー性疾患の発症に何らかの影響を及ぼしている可能性が指摘されています。

④湿気と現代住宅環境について
 昨今の住宅は気密性が向上し、不適切な換気計画が原因で室内の湿度が上昇し、それに伴い結露やカビ・ダニなどの微生物が繁殖しやすい環境となっています。さらに、各種建材、家具、家電製品、PC、生活用品、や殺虫剤などから科学物質が発生しており、VOCのみならず難燃剤などの添加物に含まれるフタル酸エステルや有機リンなどの発生の問題が指摘されています。

 以上のことから、住宅計画では適切な換気と調湿建材の採用などで湿度上昇を防ぎ、家具・備品などから発生する化学物質に配慮する必要があることが分かります。

一級建築士事務所 森建築設計:http://www2.odn.ne.jp/m-ken/

1日1回、これをクリックだけして頂くだけで、励みになります。(^^)
にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ人気ブログランキングへ
10年03月15日 06時51分11秒
Posted by: moriken
住宅の健康に及ぼす要因

健康に暮らせる社会の実現、特に生活の基盤となる住宅から健康を害する要因を減らし、健康に過ごすことのできる環境を整備することが重要です。

住宅の健康に及ぼす各種の要因をまとめます。
①空気環境の問題
 ・化学物質汚染(シックハウス、VOCなど)
 ・生物汚染(ダニ、カビなど)
 ・ハウスダストによる汚染
 ・窒素酸化物による汚染
②熱環境問題
 ・室内での温度差や室内外温度差によるヒートショック
 ・浴室や脱衣室の不適切な温度
③湿気の問題
 ・過乾燥
 ・高湿度
 ・結露
④屋外環境の影響
 ・都市の高温化
 ・大気汚染
⑤音や光その他の影響 
 ・騒音や振動の問題
 ・電磁波の問題
 ・精神的な側面での健康影響要因
 ・健康影響低減のためのライフスタイル

我々設計者は、住宅が健康に及ぼす上記のような問題があることを認識しなければいけない。今後、各要素についての詳細な解説を加えていきたいと思う。

一級建築士事務所 森建築設計:http://www2.odn.ne.jp/m-ken/

1日1回、これをクリックだけして頂くだけで、励みになります。(^^)
にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ人気ブログランキングへ
«Prev1Next»