2015年 4月の記事一覧

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15年04月30日 15時02分58秒
Posted by: moriken

長男が中学へ入学し、4月のお弁当作りが終わりました。我が家では夕食作りが私の担当になっている流れでお弁当作りも私担当となりました。当初は苦労しましたが、最近は手際も良くなりブログを書く時間も前と同じように確保できるようになっています。栄養のバランスと好みのバランスを考えながら、前の晩の残りに1品加えて程度の色気のない「男の弁当」ですが、毎日文句も言わず食べてくれております。
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15年04月29日 11時37分36秒
Posted by: moriken


普段着の家
着心地の良い普段使いの洋服。汚れも気にせず、立ったり座ったり、料理や掃除などの動きにも違和感なく生活できる。普段着とはいえ突然の来客もあるのだから、あまりにもラフな格好ではなく清潔感があり近隣の友人とも気兼ねなく交流できる。私が作りたいのはそんな住宅です。

「ハレとケ」という言葉があります。日常と非日常を意味する言葉ですが住宅は最も日常に近い建築物です。
日常に必要なのは精神的な安定であり緊張ではありません。かといって安定だけでは気分転換もなく退屈です。この日常と非日常のバランスがとても大事です。9割が日常という空間のなかにある1割の非日常、住宅はこのバランスを目指すべきなのです。劇的空間のなかで毎日暮らしていては疲れてしまいます。


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15年04月28日 11時53分09秒
Posted by: moriken

昨日はパッシブハウスジャパン 関東支部の勉強会に出席しました。森みわさんによるパッシブハウスカンファレンスの報告、サッシの基準と性能についてのレクチャー、在来木造初のパッシブハウス認定住宅の報告と、ほぼ休憩なしで各講師のお話をお聞きしました。

(1)PHJカンファレンス   ドイツで開催されたばかりのパッシブハウス総会のようなものです。5会場で様々なセミナーを開催したり、最先端の建材や設備の展示があるそうです。   シャワー排水と熱交換する排水配管システム(ワーグナー社)、冷暖房換気と給湯を一台でこなす室内置きヒートポンプユニット(System air社)、λ値0.07の断熱レンガ、λ値0.225の断熱コンクリートなどの紹介と、新パッシブハウス基準の簡単な解説などがありました。  冷暖房換気と給湯を一台でこなす室内置きヒートポンプユニットは日本でも実用の可能性が高いように感じました。

(2)サッシ   欧州と日本ではサッシの性能に大きな開きがあります。欧州では、木製、樹脂製、アルミ製とどの材質でも高性能なサッシを簡単に手に入れることが可能ですが、日本ではようやく高性能化が始まったといってもいいくらい遅れています。またサッシの設置方法、「防水+気密+断熱」の性能を確保しながら設置する方法と部材の紹介などもありました。日本のサッシでも簡単に取り入れることのできる「膨張テープ」はすぐにでも採用したいものでした。
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15年04月27日 08時13分12秒
Posted by: moriken


錦織が2カ月ぶりの優勝を飾ったので久々のテニスネタです。男子テニス バルセロナ・オープンは第1シードの錦織圭が、決勝戦でノーシードから勝ち上がってきた同66位のパブロ・アンドゥハールを6―4、6―4で下した。クレー王国スペインで大会史上10人目の連覇を達成。

第一シード、連覇達成と聞くと勝って当然のように感じるかもしれないが、昨日の決勝戦は息詰まる接戦だった。準決勝でフェレールを破って勝ち上がってきたアンドゥハルは出だしから小気味いい強打を次々に打ち込んだりドロップショットでポイントを取ったりとまさに絶好調。対して錦織はプレーが固く普段見られないようなミスでポイントを失うことも多かった。

第一セット、第二セットとも錦織のサーブから始まったが両セットともブレイクされ苦しい転換となったことは間違いない。それでも5―4で迎えた第10ゲームをブレークして第1セットは勝ち取り、第二セットでも5-4で迎えた第10ゲームをブレイクして勝利した。試合全体を俯瞰してみると錦織が責められてポイントを奪われる場面が多く負け試合のように感じるが最後の最後で一段プレーレベルを上げて勝ち切るところが世界5位まで上り詰めた理由なのだろう。

優勝賞金42万2100ユーロ(約5490万円)を獲得し、今季賞金額はドル換算すれば早くも100万ドル(約1億1900万円)を突破。生涯獲得賞金も900万ドル(約10億7100万円)に達した。クレー王国スペイン最古のトーナメントとなるこの大会を制し、同年に全仏オープンでも勝った選手は過去に8人いる。今後はマスターズ大会2試合を挟んで全仏だ。クレーでの錦織の強さを世界に印象付けた今大会の結果を受け、ローランギャロスでの活躍に期待が高まるばかりだ。


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15年04月26日 17時15分03秒
Posted by: moriken


夏といってもいい気候になりましたね。季節外れではなりますが、三男が描いた桜の木をUPしておきます。

実は保育園で絵を描くたびにブログにUPしろってうるさいんです。しかもUPした画像を確認しないと納得しません。「りゅーくん、桜の絵UPしたよ」

さて、昨日から「住宅で人生観が変わる」とうい新たなカテゴリを作ってお話をしています。昨日は「快適性の質」についてお伝えしたところです。ご興味ある方は是非昨日のブログも併せてお読みください。
本日は「小さな幸せが見つかる家」と題してお話をいたします。

ずいぶんと大それたタイトルだな~大丈夫か???もりけん、と感じながらも話を続けましょう。
ちょっと考えてみてください、皆さんは「幸せだな~」と感じるのはどんな時ですか?

自分自身の事を考えてみました。
私が幸せだと感じる時、良い仕事が出来て建て主様から感謝の言葉をもらったとき、長男が中学へ入学したとき、いつも上手く意見を言えず爆発してしまう次男が自分の意見をしっかり論理的に話せたとき、三男の画が徐々に人間らしくなってきたこと、家族の笑顔、ふと高い天井を見上げて開放感を得たとき、趣味のテニスで自分らしいプレーができたとき、家族でバーベキューをしているとき、仕事の友人たちと酒を飲んでいる時、家内の機嫌が良いとき、柱に書かれた子供たちの背比べ、家の中をそよ風が流れて気持ちいいとき、正月に親戚が集まった時。

ざっとランダムに列記してみたのですが、建築設計の仕事をして自ら設計した住宅で暮らしながら「イエ」に関することで幸せと感じるものはとても少なく、家族に関することがずっと多いことに気付きます。家で過ごしている家族との時間を幸せだと感じることは多いですが、家そのものに対して幸せだと感じることは少ないということです。幸せとか悲しいとか人の心が動くのは何か変化があった時ですよね。例えば匂いに置き換えて考えてみましょう。爽やかな匂いで爽快な気分になったとしても、同じ匂いを嗅ぎつづけると匂いを感じなくなってしまいます。一番効果的なのは10分~15分おきに爽やかな匂いを嗅ぐことです。人の心も同じ、小さな幸せの積み重ねが大きな幸せになるのではないでしょうか。

住宅を建てるというのは人生最大の大事業です。人生の中で何度もあることではないので、どうしても肩に力が入り過ぎて大きな幸せを望む傾向が強いように感じます。大きな幸せを感じる大感動の家で毎日生活していたら麻痺して感じなくなるか疲れるかのどちらかでしょう。ふと外を見ると気分が変わる窓、ウッドデッキで日向ぼっこ、そよ風を感じる場所、ちょっとした変化で小さな幸せを感じる住宅。そんな毎日を家族と共に過ごしていけることこそが一番の幸せではないでしょうか。


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15年04月25日 10時25分15秒
Posted by: moriken


【本当の快適を知らない不幸】
私はホームページやブログを通じて「断熱性能」や「気密性能」の重要性をことあるごとに説明しています。その部分だけを見た人は私が外界を遮断した北欧型の建築を目指しているのかと誤解することがあるようなので私が考える「快適」について説明します。

皆さんはどういう時に快適だと感じますか?

私は毎日の生活の中で、「あっいま快適だな~」と意識することはほとんどありません。これはこのブログを読んでくださっている多くの方々も同じでしょう。
空調機による温度調整を行うようになってから、快適とは主に「不快ではない状態」を意味するものとなっています。ここで考えていただきたいのは「快適さの質」です。

私は仕事柄オープンハウスという住宅見学に行くことが多いです。今年も断熱気密強化型住宅、自然との呼応を目指した住宅、設備技術で均一な環境を目指した住宅などのオープンハウスを見学しました。それぞれの住宅は目指す「快適さ」が違います。設備技術で均一な環境を作っている住宅は、すがすがしさや、さわやかさといった情緒的な感覚が足りないように感じます。自然との呼応・調和を目指す住宅は温熱的な不快感を与えるものが多いです。断熱気密強化型住宅は閉鎖的な印象で自然に親しむ感覚が足りません。

作り手側の目指す快適さにより完成する住宅が変わります。不快ではない状態を目指す住宅、自然との調和は感じるが温熱的には不快な住宅、俗に快適住宅と呼べれる住宅は様々ありますが最大の不幸は本当の快適を知らない事です。作り手側と住人側の双方が本当の快適を知らないために、住人は作り手側が目指す快適住宅を受け入れる他ありません。椅子の選定ならば様々な椅子に座って比べることが可能ですが、住宅は住み比べることができないため本当の快適を知る機会がないのです。

私が目指す快適住宅は、消費するエネルギーは断熱気密強化型住宅と同じで、爽やかさやすがすがしさといった身体の感覚に感応する気持ちよさのある住宅です。五感だけでなく、空間認識感覚や記憶感覚なども刺激する住宅です。


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15年04月24日 08時48分31秒
Posted by: moriken


昨日のブログでオイコスフォーラム連続セミナー「建築環境のバイオクライマトロジー」に出席したというお話をしましたが、そのセミナーに関連した情報を一つ紹介します。

昨日のブログ写真左側に人をとりまく環境空間の大きさを10mの何乗(べき乗)かで示す一覧表を掲載していました。人が行動する環境空間くを「10の1乗=10m」として、どんどん環境空間が広がると地球の大きさは10の7乗m、大宇宙は10の26乗mという大きさです。逆に体内環境から組織、細胞とどんどん小さくなると、現在確認されている最も小さな素粒子(クォーク)は10の―16乗~―15乗になります。

この環境空間の大きさを教育映画として作成された動画があるので紹介します。
「Powers of ten / Charls and Ray Eames  1977/1968」
https://www.youtube.com/watch?v=9zHQV1dXGNM
最初に動画が作成されたのは1968年の白黒版、後にカラー版が制作されました。家具デザインで有名なチャールズ・イームズとその妻、レイによって脚本が書かれ、IBMの資金協力に寄って制作されました。
タイトルのPowersとは「力」の意味ではなく「べき乗」という意味であり、「10の力」ではなく「10のべき乗(10n)」という意味です。

映像が制作された当時は宇宙の大きさは10の24乗でしたが観測技術の向上によるものか宇宙が拡大し続けているのか現在は10の24乗まで確認されています。最も小さな環境は原子核でしたが、現在はさらに小さな素粒子が発見されています。人間は原子や分子といった小さな単位で構成された細胞で形作られ、建築環境から宇宙という大きな環境のなかで暮らしているという広い視点を持つことができる動画です。
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15年04月23日 09時49分27秒
Posted by: moriken


昨晩はOIKOS FORUM主催のセミナーに出席していきました。OIKOS FORUMでは東京都市大学 宿谷昌則教授の連続セミナーを開催しています。2010年に第一回を開催してから、昨日は51回目の講演となったそうです。宿谷教授の熱意と主催者の方々の努力は想像できないほどのものです。

今期のセミナーは4月から8月までの全5回で、「建築環境のバイオクライマトロジー」という観点で建築環境についてお話しいただくシリーズとなっています。バイオクライマトロジー(bioclimatology、生気象学)とは、気象・気候と生物の生き方の関係性をとらえる学問のことで、従来、建築環境の分野では、人間、その活動の場で有る建築、それをとりまく地域の自然や気候を活かすデザインの方向性を、バイオクライマティック・デザインと呼んできました。それを一段進めて、あるいは深めつつ、また広げて建築環境へのアプローチを模索しするというものです。

セミナーにテキストのようなものはありません。唯一配布されたものが写真の資料で、ほとんどは宿谷教授の即興授業のような形態です。昨日のセミナーでは、写真右の身体(体内環境)から宇宙までをとりまく入れ子状態の環境のなかで行われる熱移動を示す図の意味を2時間かけて解説してくれた、といえばよいだろう。宿谷教授のセミナーはいままで4回聞いたことがあり、そのさらっと説明してもらい、「そうなんだ」とうレベルの理解はしていたが、昨日のセミナーで「理解できたかな?」というレベルまで理解レベルが上がった。

放射のコントロールは自然界の基本。生物と動物の進化(変化)は放射という根源的なエネルギーによりもたらされてきたように、建築環境も放射によって進化させていきたいという考えを再認識した。


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15年04月23日 09時09分21秒
Posted by: moriken

横須賀在住の女性建築家との共同設計ブランド「HAMU」
「HAMU」は、アンティークな部屋、シャビーシックな空間、古民家などに魅力を感じる方々に表面的ではない本物の空間を提案しています。横須賀在住の女性建築家の古材や古建具などを使ったこだわりの空間作りと、私の環境性能を重視したパッシブデザイン、それぞれの長所を生かした提案をしているユニットです。

ユニット名の「HAMU」はハムのように「熟成された深い味わいを感じる空間」という意味と、二人の頭文字であるH&Mユニットという意味を重ね合わせた名称です。実はもう一つ、うちの子供がハム好きだったという隠れた意味もあるのですがこれは公には言っていません。
ほとんどアクセスのないホームページもあったのですが、このたび女性建築家のセンスで大々的に作り直すことにしました。1か月後には素敵なホームページをご紹介できると思います!!
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15年04月21日 17時15分29秒
Posted by: moriken

写真は室温シュミレーションを使った真冬の室温変動グラフです。外気温の最低は1.0℃という状況を想定しています。
室温シュミレーションは現実との差が大きくそのまま鵜呑みにはできませんが大きな変動状況は把握することができます。シュミレーションでかなり信用できるのは夜間の温度低下です。日差しによる日射取得が無く、内部発熱量を現実の住居人数や電気機器などから計算したうえでシュミレーションを行えば精度の高いものとなります。

今日のブログのタイトルである「無暖房住宅」についてご説明します。折れ線グラフを見て下さい。深夜0時に20℃の室温が朝にかけて低下していくが最低室温15℃以上を保っています。日差しが入り温度上昇し陽が沈み再び室温は下がりますが深夜0時の室温は20℃となっています。無暖房状態で太陽の日差しだけで温度が循環している状態となっています。「晴れが連続している日」という条件がつきますが無暖房で暮らすことが可能となるのです。断熱性能、窓の方向や大きさ、周囲の建物による影や窓の日射侵入率などを調整する必要がありますが十分可能なのです。 日差しによる日射取得がない雨や雪の状況でも無暖房住宅とすることも可能です。住人や家電機器などからの発熱量だけで温度低下がないようにすればよいのですが、建設コストが非常に高い上に日射があるとすぐにオーバーヒートしてしまうので現実的ではありません。
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15年04月21日 17時11分21秒
Posted by: moriken

今日は断熱性能解説シリーズの7回目、1回~6回の総まとめをお話します。
前6回では断熱性能解説、断熱性能と室温の関係、断熱性能と健康性の関係、断熱性能と冷暖房費の関係、断熱性能と工事費についてお話してきました。上の表は今までお話してきた事柄を1枚にまとめたものです。

断熱性能を上げるごとに暖房室と非暖房室の温度差が小さく、また前夜から明朝までの温度低下も小さくなります。それに加え年間冷暖房費も減少します。上の表で示した連暖房費は太陽方位や高度、さらに通風方向などに配慮した窓位置や大きさなど省エネ設計を取り入れた時の金額であり、省エネ設計を行わない場合は上の表に1.5万円を加えた額程度となります。また表の下グラフに示すように断熱性能が上がると住居者の健康性も向上することが分かっています。

上の表に示していない断熱性能と建設コストの関係は、平成11年告示(次世代省エネ基準)を基準としてQ値2.1で30万円UP、Q値1.5では80万円UP程度となります。居室の室温を20℃とすると、廊下や脱衣室などの非暖房室が15℃じゃ寒いよね。朝起きたときは最低15℃くらいをキープしたよね。と考えればおのずと必要な断熱性能が見えてくるでしょう。国の基準だからいいだろうと考え平成11年告示(次世代省エネ基準)の断熱性能で省エネ設計にも取り組んでいない住宅の年間冷暖房費は5万円となります。省エネ設計のQ値2.1住宅なら年間2.5万円、省エネ設計のQ値1.5住宅では年間2万円です。建設時のイニシャルコスト増をQ値2.1住宅では12年で回収できますよね。さらに空調機の交換費用まで考慮するとQ値1.5住宅なら年間5万円のランニングコスト減となるので、建設時のイニシャルコスト増分を16年で回収できるのです。

以上のことから快適性・健康性・経済性の観点から最もお勧めしたい性能はQ値1.5W/m2です。断熱性能をさらに高めれば快適性は向上しますがイニシャルコストとランニングコストのバランスが悪くなり過剰投資となります。またQ値1.5とすることで日射熱だけで快適域を維持できる無暖房住宅化も可能となります。必要な断熱性能(快適性・健康性・経済性)を設定し、その性能を確保できるようプランや造形デザインを整えることで未来に残る長寿命の住宅となることを認識してください。

いままでお話しした内容は東京や神奈川の比較的温暖な地域を想定したものです。同じ地域でも沿岸部と内陸部では2℃程度の温度差がありますし寒冷地や温暖地では事情が変わります。建設する敷地ごとに温度環境が違いますし太陽方位や日射量も違います。ですので敷地ごとに計算で必要な性能を確認する必要があるのです。パッシブデザインに絶対解はありません。地道な作業が不可欠なのです。
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15年04月21日 17時09分00秒
Posted by: moriken

今日は断熱性能解説シリーズの6回目、断熱性能と健康性の関係についてお話します。
寒波の影響で冷え込みが激しいですね。室内の温度低下や乾燥で風邪や喉の痛みを感じている方も多いのではないでしょうか。断熱性能解説シリーズでは、断熱性能と温度の関係や冷暖房費なとについて解説してきましたが、断熱性能と住人の健康性に因果関係があることが分かっています。また脱衣室やトイレの低温度によるヒートショックも問題として認識されているのです。

写真のグラフは健康維持増進住宅の研究の中で断熱性能と健康性の関係について調査した結果です。喉の痛みや喘息、乾燥肌などの疾病のある方が断熱性能の高い住宅に住み替えた場合の疾病改善率を示しています。この調査によると、省エネ等級5(6地域ではQ値2.1W/m2)以上の断熱性能まで高めることで、調査対象とした全ての疾病改善率が上昇していることが分かります。健康性を考えるなら省エネ等級5以上の性能が欲しいです。

ヒートショックに関する調査では、消防庁の調査で年間1万7千人の方々がヒートショックにより死亡しているという報告がなされています。脱衣室など裸になる場所は最低室温を15℃以上に保つ必要があります。理想的には20℃以上です。6地域で非暖房室の室温を15℃以上とするには平成11年告示(次世代省エネ基準)以上の性能が必要です。できれば省エネ等級5(6地域ではQ値2.1W/m2)が欲しいところです。

次回の断熱性能解説は6回分のまとめをお伝えする予定です。
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15年04月21日 17時06分36秒
Posted by: moriken

さて今日は断熱性能解説シリーズの5回目、冷暖房費についてお話します。本格的な冬になり暖房する時間が増えると暖房費が気になりますよね。冷暖房方法は一般的なエアコン、床暖房、石油ストーブ、パネルヒーターなど各家庭によって違います。もっとも多くの家庭で使っているのはヒートポンプエアコンです。そこで、私の事務所がある6地域(東京や神奈川など比較的温暖な地域)での断熱性能とヒートポンプエアコンでの年間冷暖房費の関係を試算しました。写真はその結果を表にしたものです。冷暖房方式は家全体を冷暖房する全館冷暖房と居室だけ冷暖房する部分間欠冷暖房がありますが、写真は部分間欠冷暖房で試算したものです。全館冷暖房の場合はおおよそ表の金額の2倍になります。

試算した金額をもう少し詳しくご説明しましょう。赤枠が2つありますよね。赤枠左は窓方位や窓の大きさ、開閉方法など考慮せずに設計した場合の冷暖房費です。赤枠右は日射取得と日射損失のバランスを考えた窓位置や大きさ、通風方向を考慮した窓位置を開閉方法など省エネ設計した場合の冷暖房費です。同じ断熱性能でも省エネ設計の有無で年間約1.5万円の差があるのです。断熱性能最上段のQ値1.5W/m2Kでは断熱性能向上により夏場の冷房費が上がるため省エネ設計による削減額は1万円となっています。

試算結果を見ると断熱性能が上がると年間冷暖房費が下がることがよく分かりますよね。もっと着目してほしいのは省エネ設計による削減額の大きさです。ハウスメーカーも徐々に高断熱かしてきてはいますが、一般的な基準とされている平成11年告示(次世代省エネ基準・6地域Q値2.7W/m2K)の年間冷暖房費は省エネ設計無しで年間約5万円です。断熱性能をQ値1.5W/m2Kに上げてさらに省エネ設計することで年間冷暖房費は約2万円となります。年間冷暖房費が3万円削減できるのですから10年で30万円、30年で90万円の削減額になります。12月8日のブログ(断熱性能とコストの関係)を読み直してもらえば目指すべき方向性がよく分かると思います。断熱性能の向上と自然エネルギーを有効活用する省エネ設計により、快適性能は格段に向上し財布にも優しい住宅になるのです。

次回の断熱性能解説は断熱性能と健康性についてお話する予定です。
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15年04月21日 17時02分56秒
Posted by: moriken

さて今日は暖房性能シリーズの4回目、暖房性能の違いと建設費の関係についてお話しします。
写真は東京や神奈川など比較的温暖な地域での断熱工事に関わるコスト差を示しています。現在一般的な基準とされている平成11年告示(次世代省エネ基準)Q値2.7W/m2を基準として、Q値2.1W/m2Kに上げるには30万円のUP、Q値1.5W/m2Kに上げるには80万円のUPとなります。この金額を聞いて意外に安い(低い)と感じる方も多いのではないでしょうか。設計者の中にも断熱性能を上げるには大きな費用が必要と思っているこ人が多くて、この額をお話しすると「えっ、そんな額で出来るんですか」という言葉をよく聞きます。

住宅1軒の工事費のうちで30万や80万円ですよ。快適性が格段に変わるのだから余りある投資だと私は感じます。
ではどのような仕様にすればこの額で断熱性能を上げられるのかをご説明します。まずは基準となる平成11年告示(次世代省エネ基準)ですがこの基準を満たすには2つの方法があります。一つは計算で断熱性能を確かめる方法、もう一つは仕様規定で定められた断熱材の種類と厚みや窓仕様を守れば基準を満たしたとみなされる方法です。2020年に計算による確認が義務付けられるのですが、計算せずに仕様規定を標準としている設計者や工務店がとても多いです(私の実感だと9割の方は計算していない)。6地域の平成11年告示(次世代省エネ基準)のQ値は2.7W/m2kですが、仕様規定度通りの仕様で作った住宅のほとんどは計算してみるとQ値2.4W/m2K程度になります。断熱性能は開口面積で大きく変わりますし、断熱施工不備などによる欠損もあるので国も安全率を考えて仕様規定を定めているのです。一般的な住宅の開口部面積は床面積の15%程度ですが、これを30%程度まで上げていけばようやくQ値2.7W/m2kとなるのです。

表の工事費差額は平成11年告示(次世代省エネ基準)の仕様規定(高性能グラスウール)で開口部面積15%を基準とした金額差なのです。
平成11年告示(次世代省エネ基準)6地域の断熱仕様は高性能グラスウールだと壁90ミリ・屋根185ミリ(又は天井160ミリ)、アルミサッシ複層ガラスです。この仕様で断熱欠損の内容な確実な施工をすればQ値2.4W/m2kとなります。
次にQ値2.1W/m2Kです。断熱材を壁100ミリに上げるのと窓をアルミ樹脂Low-E複層ガラスに上げるだけで達成できるので30万円のコストUPで実現できます。
さらにQ値1.5W/m2kは断熱材を壁100ミリ・屋根200ミリ・樹脂サッシLow-Eアルゴンガス注入複層ガラスとし、24時間換気を熱交換型(壁付けの安価なタイプ)にすることで実現できコストUPは平成11年告示(次世代省エネ基準)から80万円のUPとなります。

どうでしょうか、断熱性能とコストの関係を理解いただけましたでしょうか。上記コストは最もコストパフォーマンスの高い高性能グラスウールで試算したのものなので、他の断熱材を使った場合は差額が大きくなります。次回の断熱性能解説は住居時の空調費についてお話しする予定です。
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15年04月21日 16時59分46秒
Posted by: moriken

さて今日は断熱性能解説の3回目、断熱性能と早朝の室温についてお話しします。関東地方は寒波の影響でこの冬一番の寒さになっていて早朝の室温が身に凍みますよね。いまお住いの住宅との比較もできるので身近な問題として実感できるのではないでしょうか。
写真は東京や神奈川の比較的温暖な地域の前夜から明朝までの温度低下を示しています。外気最低気温は3℃、一般的な蓄熱容量という設定条件でシュミレーションしたものです。外気温3℃で検討したのは最低気温が3℃以下となるのは一冬で3割しかないからです。最低気温が3℃以下となる日は写真のシュミレーション温度よりさらに早朝の温度が下がることになります。

点線で囲んでいる平成11年告示(次世代省エネ基準)の断熱性能は現在一般的となっている性能で、断熱性能Q値は2.7W/m2K(6地域)になります。Q値2.7の断熱性能のとき前夜から明朝までの温度低下は9℃、前夜20℃から明朝11℃まで室温が下がると読み取ってください。平成4年(新省エネ基準)はQ値4.2で温度低下は11℃、断熱性能をQ値2.1に上げると温度低下7℃、Q値1.5なら温度低下は5℃と断熱性能を上げれば温度低下が小さくなり明朝の室温が高くなるのです。このシュミレーションはあくまで想定した条件で算出したものなのでQ値と早朝の室温を決定づけるものではありません。住居人数や窓のカーテンの開閉状態でも変わりますし最低気温3℃までの変動状況でも変わります。断熱性能Q値の性能差として理解してください。

話を現在一般的となっている平成11年告示(次世代省エネ基準)に戻しましょう。外気最低気温が3℃の条件で早朝室温が11℃です。11℃って結構寒いですよね。朝から暖房ガンガンに効かせなければいけないことでしょう。私はもう少し断熱性能を上げたいなと感じてしまいますが皆さんはどうでしょうか。断熱性能解説、次回は断熱性能とイニシャルコスト(工事費)についてお話しする予定です。
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15年04月21日 16時41分31秒
Posted by: moriken

 さて、今日は断熱性能と室内温度の関係、暖房室と非暖房室の温度関係についてお話しします。
写真を見て下さい、左側の大きな矢印は東京や神奈川の比較的温暖な地域(6地域)の断熱基準を示しています。これは「断熱性能1」でお話ししましたね。2020年に義務化される断熱基準は平成11年告示(次世代省エネ基準)でQ値は2.7W/ m2Kになります。

断熱性能Q値の意味も「断熱性能1」でお話ししましたが、おそらく一般の方には直感的に意味を理解することはできないことでしょう。そこで今日は暖房室と非暖房室の温度差という関係で断熱性能を解説します。東京や神奈川でお住いの住宅は人が居る居室だけ冷暖房して人が居ない部屋は無暖房の状態で暮らしている住宅がほとんどです。この冷暖房方式を部分間欠冷暖房と言います。これに対し人が居ない部屋や廊下なども含め家中すべて冷暖房するシステムを全館冷暖房jといいます。全館冷暖房の場合は部屋の温度はどこも均一化されますが、部分間欠冷暖房では冷暖房している部屋としていない場所は温度差が生じますよね。この温度差を表示したものが写真の四角の中の温度です。この温度差は私が所属している自立循環型住宅研究会で数百の事例を実測調査した結果導きだされたものです。実際には家の大きさや暖房室面積割合、居住人数などにより上下しますが、同じ条件であれば四角内の温度差になるという断熱性能の性能差とお考えください。

例えば平成11年告示(次世代省エネ基準)の家では暖房室と非暖房室の温度差は5℃程度、暖房室が20℃だった場合には非暖房室は15℃程度になることが分かります。非暖房室とは人が居ない寝室や廊下、洗面脱衣室やトイレになります。暖房している部屋から廊下へ出てトイレに入った時に寒くて凍えるなんて状況ではとても不快ですしヒートショックの原因にもなってしまいます。非暖房室はいくら寒くても15℃は欲しいと考えれば平成11年告示(次世代省エネ基準)が最低基準であることは理解できます。私は寒がりなので15℃でも寒いと感じるのでもう少し断熱性能を上げたいと思いますが、皆さんはいかがでしょうか?

次回の断熱性能解説では早朝の室温についてお話する予定です。
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15年04月21日 16時27分58秒
Posted by: moriken


 本日から不定期ではありますが断熱性能や気密性能などについて解説するシリーズも始めます。熱の特性や快適環境について10年間勉強してきた知識を一般の方にも分かり易く解説します。 今日は断熱性能Q値(W/m2K)の変遷についてお伝えしましょう。

最初にQ値の基礎知識です。Q値はW/m2Kの単位を見るとその意味がよく分かります。Wは熱の移動、仕事量です。m2は床面積、Kはケルビンで温度を示します。内外温度差が1度のとき、床面積1m2当たりの熱の損失量がQ値です。例えばQ値2.0の性能は、延床面積100m2で内外温度差10℃の場合、2.0×100×10=2000Wの熱損失量であることが分かるのです。

写真をご覧ください。東京や神奈川の比較的温暖な6地域のQ値を示しています。平成4年告示(新省エネ基準)の4.2W/m2Kから平成11年告示(次世代省エネ基準)2.7W/m2K、さらに私が最低基準としているQ値2.1W/m2K、私がお勧めしているQ値1.5W/m2Kと段階的に性能UPしています。よく長期優良住宅という言葉をお聞きすると思いますが、長期優良住宅は平成11年告示(次世代省エネ基準)の性能を満たせば認定取得可能です。2020年に義務化される断熱性能もこの平成11年告示(次世代省エネ基準)の団円継性能を満たせばよいことになる予定です。またQ値1.0を超える超高性能住宅も建設可能です。

国が定めた基準だからそれを守っていればいいのか? Q値は高ければ高いほどよいのか? 次回から詳しく解説していきます。
【住環境性能+Design住宅 森建築設計】
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