私は、設計の中で居間をという言葉を
使わないようにしています。
表現としては、広間。

この中に、食事コーナーとか、
ソファコーナーとか、畳コーナーとか。
こうして空間を扱っていく考えの先には
居間(リビング)という固定観念にとらわれないで、

それに続く空間をいかにして
考えていくかがあります。



東京の設計事務所に20年近くいましたので

都心の狭小宅地の設計を手掛ける機会が多く、
そこでは、こうした視点がないと

なかなか広がりを感じる空間ができません。



その中であくまでも、敷地条件やどの方向に
視線が広げられるかに限定されてきますが

壁を斜めにするという選択肢があります。


三角形の斜辺は一番長くなるため、

光を取り入れる面を大きくとることができます。


これを実践した広間のお話し。

0224_01.jpg


ここでは斜めの壁の一部から直角の平屋部分を
出して
さらに光だまりを創っています。


壁を斜めにするという手法は、
安易に用いると
デットスペースが
生まれ易くなりますので、注意も必要です。


天井を見ていただくと手前と奥で

高さが変わっているのが分かりますか? 


奥に来客用の畳コーナーがありますが、

ここが2,300mmの天井、

手前の広間が2,500mmの天井になっています。



0224_02.jpg

このように部屋の性格によって

天井高さを変えることも重要です。

その外部にはデッキが連続しています。


手前がソファーコーナーになりますが、
右手の食堂コーナーは
厨房から
対面キッチンの位置にあります。



さて、奥にある畳コーナーですが写真で見ると、

欄間がガラスになっているのが見えます。

室内側から見るともう一つの写真になります。

0224_03.jpg

このコーナーは両側から障子を出してきて

仕切れるようになっていますが

その時でも天井はガラスなので連続され、

広がりを保てるようになっています。



安全のため強化ガラスを使用して、

鴨居(障子の滑る上枠)のコーナーは

ボルトで天井から吊っています。


こうすればコーナーには柱が無くてスッキリ。

床もフローリングと畳が段差のない
同一面になっています。

また、写真のように畳縁もライトグレー色に
することで空間のつながりもしっくりします。

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