2016年 3月の記事一覧

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16年03月21日 23時21分03秒
Posted by: macchan


今回の宮里家のリフォームの発端となった赤瓦屋根の雨漏り。
「雨も土も降る家」
http://asahi.co.jp/beforeafter/d00170dlfa.html

赤瓦の原料は、沖縄クチャと赤土。
いずれも沖縄にしかない土なので、
この優れた赤瓦を本土で使おうと思っても無理です。
クチャは、貝の化石や珊瑚の死骸、
つまり炭酸カルシウムやミネラルを豊富に含みます。

赤土は、琉球石灰岩の風化物の土壌粘土で、
沖縄中南部の島尻マージはアルカリ性土壌、
沖縄北部の国頭マージは酸性土壌の二種類があり、
沖縄の陶器・やちむんの原料です。

クチャと粘土調整のために赤土を混ぜて、
焼かれて作られますが、釉薬を用いず素焼きにされます。
これは、暑くてスコールの多い沖縄の気候には、
吸水率10~15%の素焼きが適していると言えます。

これに加えて、優れているのが圧倒的な遮熱性。
投光器の下で1時間当てて、トタン、和瓦、赤瓦の、
その直下での温度変化を実験してみると

・トタン:42.9℃ +15.8℃
・和瓦 :33.6℃ + 6.5℃
・赤瓦 :27.3℃ + 0.2℃

ご覧のように、素晴らしい性能です。
本土では、屋根を残して内部の解体工事をおこなう場合、
建物内は、非常に蒸し暑くなるのですが、
今回の赤瓦屋根の下での内部解体は、
外より、涼しく感じるというこれまでに無い体験でした。

まさに、沖縄の気候風土から創り出された琉球赤瓦です。

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16年03月19日 00時36分47秒
Posted by: macchan

今回の宮里家のリフォームの発端となった赤瓦屋根の雨漏り。
「雨も土も降る家」
http://asahi.co.jp/beforeafter/d00170dlfa.html

今回、沖縄の伝統的な古民家の
琉球赤瓦の葺き替えという貴重な体験を、
その施工記録として残しておこうと思います。

昔ながらの土葺きによる赤瓦葺きの屋根から、
その土やしっくいを栄養にして、成長した植物、
マダガスカル産のきんちょうという多肉植物が原因でした。


マダガスカル産というのは驚きでしたが、
沖縄・最南端の波照間島、その場所柄ということでしょうか。

この土葺きでは、しっくいの劣化が大敵。
そのため、劣化したしっくいを
さらに、しっくいで塗り固めていきますので、
古い赤瓦ほど、しっくいの部分が多くなり、
だんだん赤瓦が埋まっていくという状況になります。


そのメンテナンスを怠ると、
しっくいが風化した割れ目から、
雨が侵入して、植物が根を張るという事態になります。
しかし、このメンテナンスはやはり
大変な労力と費用がかかりそうです。

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16年03月17日 00時22分51秒
Posted by: macchan


「雨も土も降る家」の波照間島のリフォーム。
http://asahi.co.jp/beforeafter/d00170dlfa.html

今冬の波照間島は特に天候が悪く、晴れ間を見ることが極端に少なく、
1日3便の高速船も欠航続きで、
フェリーや漁船チャーターと過酷な仕事場通勤でした。

そんな宮里家がある南集落。
その集落の皆さんが出資して共同運営しているのが南共同売店。
このシステムは、沖縄離島独特のシステムで、
集落みんなで、必要な日用品や食料品の購入・販売を運営をしているわけです。

波照間島にはこういした共同売店が5つありますが、
一番古いのが、この南共同売店。
そのため、他の売店はすべて入り口がアルミサッシですが、
ここだけは、木製建具で・・・しかも、固くてなかなか開かない。

そんなご不自由を、同じ集落でリフォームをしてて、
番組としても、見過ごすわけにはいきません。
私も、ここで何度も買い物をして、
その度に、ガタピシガタピシ・・・といいますか、
いつも、開けっ放しにしていることが多かったのですが。。。

そこで、波照間島リフォーム番外編として半日かけて、
棟梁と二人で、建具調整。
残り二人の大工さんは宮里家の現場作業を進めてもらい、
夕方から、塗装作業に合流。
ディレクター・ADさんたちと一緒に、暗くなるまで作業をして、
あの日終わったのは、20時頃だったかなぁ。。。

番組では、建具調整だけでしたが、
実は、横にある掲示板も、庇と袖壁を長くして雨だれ除けとし、
古いベンチも再塗装と結構な作業をしておりました。
棟梁・大工さん・番組スタッフ・私.....
みんなで想いを込めておこなった作業は、まさにゆいまーる精神。

翌日、集落の皆さんにお披露目して、大感激してもらいましたが、
引き戸が普通に開けられるようになっただけですが。。。
中には、自動ドアのようだと。。。

こうした言葉を聞くに付け、
それだけ、この波照間島で何かをするということが、
いかに大変な事なんだと、あらためて気づかされた日でありました。

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16年03月15日 00時35分10秒
Posted by: macchan


とにかく、時間も人出も資材もない波照間島。
ギリギリまで、現場でさまざまなやり取りがおこなわれ、
石垣島の建材屋さんと製作家具のやり取り。

今回の収納クッションベンチは、紙管を芯に、
外側を西表島の星さんが編んでくれた月桃網代織りで被い、
内部は収納、上部のクッションは既製品を急遽変更して、
シャツの織り地に。。。
月桃には、防虫・防カビ・抗菌作用があり、
その効果を高めるために、紙管には穴が開けてあります。
製作の状況は、ディレクターが石垣島で指示・・・、
まさに、番組との協働作業で出来上がった傑作。


そのため図面化する猶予もなく、現場でスケッチを描いて、
それを写メ撮って、仕事LINEで流して。。。

綱渡りで製作が間に合いましたが、
通常は図面を前にして、職人さんと話をすれば早いですが、
図面ですべてを説明するのは至難の業。

かくして、製作順序図を描くことに。。。
おばーのために、チバリヨーって気持でやり遂げました。
日付を見れば、その際どさが蘇ります・苦笑。。。


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