先日仕事の講習で東京へ行った。講習は2日間なのだがホテルから講習会場に向かう時に「湯島聖堂」や「聖橋」を通る。

或の日 湯島聖堂の白い石の階段に腰掛けて 君は陽溜まりの中へ 盗んだ檸檬 細い手でかざす ・・・

人混みの中でこの詞にあるような、何か隔世的な感覚に浸るのには少し戸惑ってしまったが、逆に人混みの中だからこそ、人は自分だけの世界を感じることが出来るのかもしれない。
 すぐ脇はお茶の水駅で、電車も重なるように走っており、詩にある「快速電車」もひっきりなしに通る。ただ、聖橋の上から見ると、下を流れる「神田川」の川面は以外と遠いことに気付いた。でも、ちゃんと鳩もいて、「白い石の階段」は、ここかなぁ・・などと、ひとりで考えながら歩いた。

 一説には梶井基次郎の短編「檸檬」がもとになっている、という話もあるが、いずれにせよこの「聖橋」界隈の雑踏から傑作(と僕は思っているのだが)「檸檬」が生まれたことは、さだまさしの「絵画を描く」ような優れた感性の成せる技であろう。

  さだまさしは天才である。

まさき設計



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