2008年 2月の記事一覧

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08年02月28日 14時31分05秒
Posted by: fukumotom
 久し振りに山に行った。
九州では数少ない1700m峰、米良三山の主峰である市房山である。
この山は熊本で言う球磨三山の主峰でもあり、熊本と宮崎の県境に独立峰として聳え、北の国見岳(1739m)、南の白髪岳(1417m)と共に九州東西の分水嶺を形成している。

 色々な紹介記事にもあるように、市房神社の参道沿いに聳える杉の巨木は、なるほど屋久杉に匹敵するのではないかとも思える。このほか手付かずのブナや欅の巨木が残り、原生林の迫力を十分に堪能することが出来た。

 3合目の市房神社を過ぎた頃から、何か低い周波数の鳥の羽音のような、地響きのような不思議な音を聞いていた。「何の音だろう?」と思っていたのだが、6合目辺りにさしかかった時その正体は判った。鹿の発する警戒音だったのである。時々「フィイッ」とか「ピー」とかいう感じの鳴き声を発しながら、急斜面をいとも簡単に走り登って行った。3頭の家族のようである。

 7合目辺りより登山道は次第に凍った残雪に覆われるようになり、滑らないように気を遣う。アイゼンを付ける程ではないので、そのまま登っていった。
樹林帯を抜け、視界が広がるあたりまで登っていくと頂上は近い。あまり冷え込んでいる訳ではないが、9合目から頂上にかけて樹氷がついている。
温暖化の影響か次第に雪も少なくなり、樹氷を見る機会も少なくなってきたようだが、やはり冬山は樹氷が無いと何となく寂しい。

 以前、北の国見岳に登った時は、樹氷で縦横の峰々が白銀に輝いていたが、しばらくの間に温暖化も進んだのであろうか。
久し振りの冬山は、以前にも増して大自然の尊さを教えてくれたような気がする。

まさき設計 
08年02月08日 14時29分20秒
Posted by: fukumotom
 今年は僕も五十代二年目ということで、建築に対する接し方といいますか、基本的な身の処し方のようなものを考える一年にしたいと考えております。

 これまで取り組んできた「住まい」を通して建築と対話する、というと大袈裟ですが、少しずつですが自分も建築について深く、より身近に感じることが出来るようになってきたように思います。
以前は頭の中に完成形は見えているものの、図面からいきなり実際の建築物が建ちあがってきていたような感覚から、近頃はその間に例えば「手で触ってみて考える」ような手順が加わってきたように思います。

 それは具体的に何かと言いますと、これまで頭の中で理解し、あるいは認識していた事柄 -材料の種類や仕上げなど- について、当たり前のことですが出来るだけ実際に実物を見、触れ、臭いも嗅ぐ、などの人間的な所作のことです。時には「あれ、カバ桜は案外いい色してるな」とか、新しい発見があったりもするのです。
 この部分を怠ると完成した住まいを見たとき、「ちょっと違うかも・・」といったような疑念が湧く場合があるのですね。
仕様書どおり形も寸法も桧なら桧、杉なら杉でも、使う部位によってはそこに「見合う」かどうかはほんの少しですが「出来映え」に影響を及ぼします。

 ここら辺りはいわゆるその住まいの「品格」のような部分で、醸し出る気配といいますか、人間の視覚と言うより感覚で接する部分であり、人によってはその「違い」にまったく気付かないかもしれないような領域です。

長くなってしまいましたが、今年は自分自身も含めてこの「品格」を求める一年にしたいと思います。
皆様には幸多き一年となりますよう、ご祈念申し上げまして、年頭の挨拶といたします。

本年もどうかよろしくお願い申し上げます。

                                                   
       二○○八年                                   まさき設計

まさき設計 
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