2010年 2月の記事一覧

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10年02月28日 11時11分38秒
Posted by: atl3c
こんにちは。またまたアップが遅くなりました。

今日は、『色を決める』をテーマにお話します。
内外問わず、すべての材料には、当然のことながら色がついています。
その色をどれにするか?その最終決定は、工事の進捗状況を見ながら徐々に決めていきます↓

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つまり、設計打ち合わせの際には、細部の色までは決まっていないことが多いのです。
いわゆる仕様(しよう)と言われる、材料の質や価格などは決め(工事金額に直結するため)、
もちろんある程度、色のイメージは打ち合わせ時に共有するのですが、
我々プロの設計者であっても、最終の微妙な色を打ち合わせ段階で決めるのは難しいのです。
それを、素人の建て主さんに打ち合わせの時にイメージしろ、と言っても無理な話しで・・・
ということで、工事の途中途中で、建て主さんに現場に来ていただき、細部の色を決めるというわけです。

今回の現場は、店舗(喫茶店)併用住宅。
外観に関しては、とにかくキュービックな四角い形、色はカッコイイ金属の黒で!
とお客さまの要望がはっきりしていましたので、デザインはすべてそこからスタート。

真っ黒の外壁も良いですが、一部、あたたかみのあるベージュの塗り壁をコントラストで入れましょう!とご提案、その塗り壁の色を最終決定しました。しかしながら、一口にベージュと言ってもその色はさまざまです。ですから、色見本を用意し、現場で実際に黒の壁に当ててみて微妙な色調を決めることになります。

5色用意した見本から、難なく1色が決まりました♪
かなり内部もできて来ているので、内部の壁紙の色や便器の色、ドアの色・・とすべて一斉に決めます。
この一斉に決める、ということが大変重要です。
バラバラと決めていきますと、結果、ちぐはぐになってしまうので。

今回は喫茶店の大テーブルに使う椅子を黄緑色に、と最初に決まりましたので
そこから壁紙やカウンターの色、トイレの手洗いボウルの色・・・と波及的に決めていきます。
椅子の色に合わせて何点か壁紙をチョイスしてご提案。

ちょっと、色の濃さがお気に召さなかったようで・・「この中間くらいの色はないの?」ということで
再度、別のサンプルをご用意することをお約束して帰途につきました。

壁紙の色決め、建て主さんが一番参加できるところでとっても楽しい作業なのですが、
業者さんによっては、分厚い壁紙のサンプル帳を渡し、
「この中から好きなの選んで」というやり方が多いようですね。

しかしながら、千種類以上もあるサンプルの中から、
その家にふさわしいものを選ぶのは至難のワザです。
私は、何点か良さそうなものをこちらで選んで、大きなサンプルをご用意してご提案しています。
照明器具も、そのようなご提案の仕方をしています。

正直、お客さんにすべてお任せして、家全体の雰囲気に合わないものを選ばれたら困る!
という設計者として気持ちもあり、ご提案したものの中から選んでもらえば、どれを選んでもよく映える、という自信を持って勧めています。もちろん、ご提案の中で気に入ったものがなければ、また、次回、選び直して再度提案しますので、無理強いをすることは決してありません。
10年02月19日 16時12分21秒
Posted by: atl3c
今通っている現場に立つ、八角形の大黒柱です↓

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現場でホゾ(でっぱっている部分のこと)を切り、相手の木材(梁)と噛み合せます。
日本の伝統建造物は、このようなホゾとホゾ孔の組み合わせで釘を使わないやり方でした。
世界最古の木造建造物と言われている法隆寺ももちろんそうです。

ひるがえって現在は、建築基準法からして金物(金属)至上主義。

このホゾ組みは一度噛み合ってしまったら、もうびくとも動かない!
という日本のすぐれた技術なんですけどねぇ。

プレカットが当たり前となり、もうこうしたホゾを切る技術を持つ大工さんも少なくなるでしょう。

 alt=""title=""本日はメールマガジン配信日です。
本日のテーマは「どう作る?子ども部屋」です。
10年02月16日 10時28分41秒
Posted by: atl3c
またまたアップが遅くなりました。
先週末は京都に研修に行っていまして、『京町屋』の見学をしてきました。

『古民家再生』という言葉は、誰もが知る時代となりました。
古民家の場合は、柱や梁など立派な建物を解体して移築、再生というイメージですね。

『京町屋の再生』は、本当にどこにでもあるありきたりな、庶民の家のリノベーションです。

但、『京町屋』は商標登録されているそうで、
間口が狭く、中庭があって・・・と一定の条件を満たさないと『京町屋』は名乗れないそうです。

『京町屋』をインターネットの検索にかけてみますと・・・出てくる出てくる。
自宅のリフォームに限らず、再生して賃貸物件にしたり、究極は宿屋にしたり・・。

今の20代、30代の若い人たちには、こういうレトロな雰囲気のものに価値を見出すようです。


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↑ボロボロだった民家を再生して京宿家にした事例

いずれにせよ、すでに家の数が世帯数を上回って、余っている世の中。
新築より、リフォームの時代が来たことは間違いなさそうです。

私の住む埼玉あたりでは、町屋の再生、というテーマは見つけづらいですが、
優良マンションを安く買って、自分の暮らしに合ったオーダーメードの家づくり、したいですね。
60歳になったら、私もマンションをスケルトンリフォームして居心地良く住むぞ!!
と、実は今から、楽しみにしているんです。(って、何年先のことかしらん)

10年02月08日 10時52分59秒
Posted by: atl3c
先週はシロアリ事件?でバタバタしておりまして、ブログのアップを忘れました・・。
おかげさまで?シロアリ被害は他の部分に波及していなくて
下から20センチくらいのところまでのやり替えで済み、安堵しているところです。

シロアリの詳しい話はこちらのメールマガジン第19号からどうぞ。

さて、今日は、住宅模型の写真をアップしてみました。
基本設計の段階で、必ず模型をつくります。今回は50分の1の大きさです。
設計者によっては、パースを書く方もいらっしゃいますが、私は断然模型派です。

屋根を取ると中の部屋の様子もわかるように作ってあります。
初めて家を作る人にとって、建築図面を見るのは初めてのことでしょう。
図面は見ていてわかったようでいて、わからない部分も多いのでは?
特に断面的な理解は難しいと思います。そこで威力を発揮するのが模型です♪

日差しの入り方とか、風通しとか・・
特に今回の敷地は道路から1.5mほど高いので、道路からどう見えるか・・

南からみた模型↓
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北側から見た模型↓
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実は今回の敷地は、北側の遊歩道と西側の公園の借景がとっても良い感じなんです。
一方で南側には隣家が迫り、東側にはアパートの目線が気になる・・・
日あたりを考えると東南に開きたいところなのですが・・・

というわけで、庭を二つ、南庭(ちょっと閉鎖的につくる)と北庭(開放的に)作りましょう!と提案。
遊歩道の夜景が素晴らしいので、夏の夜、北庭でのくつろぎタイムが今から楽しみです。


岡部千里のつれづれブログはこちら



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